著者は日銀の出向から転じて大統領顧問になるほどの人物な
ので、本書の話題も金融政策に留まらず、キルギスおよび中
央アジアの歴史、文化、大国に囲まれた特殊な状況の分析、
途上国の発展論など話題が豊富で多くの人が楽しめる内容に
なっている。
中でも注目したいのが著者が日本とキルギスの友好に貢献す
る過程、およびそこから導かれる援助論だ。中央アジアに限
らず被援助国との真の友好を築こうとするのなら資金援助よ
りも人的交流に労力を割かなければならない。またアメリカ
一辺倒から多元的外交の転換を目指すなら後期開発国こそO
DAが十分に生きるという理論も納得がいく。