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21 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
バッタもんだがタメにならないことはない,
By
レビュー対象商品: キリスト教暗黒の裏面史 (徳間文庫) (文庫)
無邪気に「キリスト教ってステキ」と思う日本人には良い勉強になろうし、万が一「キリスト教は野蛮国に『文明の光』をもたらした」とか主張するアタマの悪い欧米人に遭遇した場合には使える(かもしれない)本。しかしこの著者さんの「キリスト教以前にはヒエラルキーのない平和な社会があった」という言葉の根拠は何?「ジェームズ・メラート、マリーヤ・ギンブータス、リーアン・アイスラーの研究によれば、人類は現在に至るまで3500年〜5000年の間、戦争と統治から切り離せない生活を送ってきたが、それよりはるか長い25000年もの間、平和な暮らしをしていた時代が過去にあったという」ってホントか?彼らの主張の根拠は?どこにどんな記録が残ってるんだ?一万歩譲ってそういう時代があったとして、だいたい人口密度がまるで違うだろう。地球環境だって違っていただろう。大規模な気候変動だってあったろうし。そんな「あったかもしれないしなかったかもしれない遠い遠い遠い過去」がいったい何の参考になるの。 加えて、一神教独特の狂信性は認めるが、多神教が平和的だって?キリスト教徒侵入以前の南米は平和で殺戮がなかった?ご冗談を!もちろん多神教だっていくらでも殺戮はした。白人に侵される以前のアフリカ大陸だってアフリカ人同士でいくらでも残酷なことをしていた。人間の残酷さは専ら思想による「洗脳」の産物だと?思想さえ刷新されれば人間は生まれ変わるのか?まるで新手のニューリリジョンだ。 可住地域の分捕りあいが始まって以来、人間は残酷だったのである。可住地域分捕り合戦に際して宗教の持つ動員力と統制力が有効だったのである。さらに根源的な問題は、「人間が信じたい生き物である」ということであり「支配したい生き物」であり、「支配されたい生き物」でもあるということだ。この本は現象面だけを羅列し、人間存在の業の深さへの洞察はゼロに近い。 しかし途中、ああなるほど、フランス革命もナチズムもホロコーストもコミュニズムも、全て前時代の焼き直しだったんだと妙に納得した。そういう意味では、西欧文明独自の「狂」をよく伝えている。
27 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
これでもかの悪事暴露本,
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レビュー対象商品: キリスト教暗黒の裏面史 (徳間文庫) (文庫)
外人女性ジャーナリストの書いた本を井沢が紹介した形の本である。内容は、「これでもか」のカトリック教会の強烈悪事暴露本の体裁で、いいかげんうんざりしてくる。著者自身は信者であり、このような告発をしたうえで、カトリック教会ぬきでのより直接的な神と個人の結びつきを主張しているようだ。この本を日本で出すというのはたぶん、「キリスト教ってなんとなくアッパー」という漠然としたイメージを抱いている一般人に向けて「そんなものじゃないよ」と一発喰らわせたというところだろう。 これは日本においては、「キリスト教」のイメージというのが、せっせと教会に通う信者を指すよりも、より「キリスト教系の学校に通うアッパー家庭の子女」を連想させることと関係があると思う。「キリスト教系の学校に通うロウワー家庭の子女」というのがあまり存在しないからだ。(柳美里は例外かもしれない。) あるいは、「キリスト教=クリスマスのにぎやかさ」「キリスト教=結婚式」「キリスト教=バレンタインとかハロウィーン」という消費戦略が提供するイメージだけ、という人がほとんどかもしれない。まあほとんどの日本人はキリスト教に興味がないし、漠然とした印象しか持っていない。 井沢が「逆説の日本史」で仏教について語っていたように、日本人は「目に見える形」で入ってくる「きらきらしい」異文化に弱い。が、「クリスマス」も「チャペルの結婚式」も受け入れるけれど、その「信仰心」はほとんど受け入れない。このへんは井沢が芥川龍之介の短編を紹介して語っていたことに詳しい。 織田信長は賢明にもここに書かれているようなカトリック教会の本質を見抜いて脅威を感じていたわけで、この本を読むことにより信長の眼力の確かさを改めて認識するのだが、幸いにというか必然的に、島原の乱の悲劇などを除けば、日本が本格的に「餌食」になることはなかった。よかったよかった。と思わせる本である。
37 人中、31人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
欧米人を理解するための本と思う,
By カスタマー
レビュー対象商品: キリスト教暗黒の裏面史 (徳間文庫) (文庫)
この本を読み進めていくうちに、いわゆる過激な環境保護団体などが欧米で生まれやすい原因がわかったような気がした。世界の広範囲に、長い間、良くも悪くも影響を与え続けた宗教なだけに、表の華やかな歴史だけでなく、このような人目に触れにくい部分も知ることが、いわゆる欧米的な考え方や行動規範を知る上で重要だと思う。
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