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なによりメッセージがストレートである。しかも氏の知的活動の過去について知らないと、「本当に同じキリスト教徒の本なのか」と思わせるくらい、それくらいの個性がある。
これらことは、田川氏にも田川氏に異論を持つ人々にも組しない第三者的立場の読者にはきわめてよい方向に働く。
文の面白さ・説得力がない自称専門家たちの批判がすすけて見えてしまう。あるいは彼らが、専門知識の隠れ蓑で素人(といっても専門家以上に理解力・判断力はある人もおおいもの)を翻弄させていることがバレてしまうのだ。化けの皮をはがせるといおうか。田川氏の本のタイトルを挙げただけで、饒舌に批判を始める人たち(なぜか大学教授や教会の指導者など、”先生”たちがおおいのだが)のおおいこと、おおいこと。期せずして田川対批判者の知的バトルが楽しめてしまう。どちらが勝つかは読者が決めればいい。
右傾・左傾でいえば、間違いなく田川氏は左だ。しかし彼は多くの左傾学者が脱落・転向・堕落・無力化していくなかで、一人左派キリスト教知識人の肩書きにふさわしい活動を続けてきた。これはこれで天晴れである。もっともかつて左派運動で主流を自称していた者たちは、宗教を相手にしてなかったので、キリスト教(会)を批判するキリスト教徒だった田川氏を左派、などと言うのは氏に失礼かもしれないが。
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