アメリカの特殊部隊の支援部隊の歴史を聞き書きに基づく
エピソード中心に辿った本。
題材となっている部隊は、特殊部隊が実際に活動するのに
必要な情報を集めることを任務としている部隊である。
本書がでるまでは、ほとんどその存在を知られていなかったとの
ことだが、それは厳重に秘密にされていたからというよりは、
軍内部ですら日陰者扱いされていたからと思える。
日陰者扱いされていた存在が、サダム・フセイン捕縛
という功績をあげたために堂々と表に出てきた感じ。
なぜか、イギリス人が書いているんだが、こういう本が出てきた
背景には、多分、米軍内部での権力関係の変化がある。
まあ、そんなことはどうでもいいが、気をつけなければいけないのは、
著者が徹底して現場の視点から物を見ていること。
本書は、あの作戦もこの作戦も軍中央や政治家が、さっさと決断して
武力行使していれば、上手くいったのにという調子で書かれている。
特殊部隊の関与が検討されるような問題は、政治的問題が主、
軍事的問題が従であることが多く、武力行使で解決できることは、
そう多くない。
それは、最大の功績として描かれているサダム・フセイン捕縛後の
イラクの状況を見ても明らかだろう。
ところが、この本の著者は、ジャーナリストでありながら、
そういうことは何も考えていない。
だから、読み手の方がよく考えなければならない。
この本は、批判的に読まれなければならない本だと思う。