本文のほとんどは、絵描きや音楽家や地方の個人商店の主の人生ストーリー、半分が過去の大衆文化の懐古や批判。
彼はひどくクリエイターに憧れているんだけど、至極大衆的な感覚(ミーハー)と思考回路で生きている人。
「キュレーション」についてだけなら、この本の一枚目をめくったところに書いてあることだけで充分。
「キュレーションは情報を収集し、選別し、意味づけを与えて、それをみんなと共有すること」これだけの事。
そして中の数々の例に書かれている通り、キュレーションはさして新しい事でもなんでもない。
佐々木さんの思い出話や自慢話的な小話や個人的に偏った見解が延々と続くので、「キュレーション」について知りたくて手にとられた方に全て読ますには酷く不親切な内容だと思う。
かといって、エッセイとして楽しめる文章でもない。
なんなんだこの本は。
「ジャーナリスト」と言う肩書きで今の時代を切り取っているように見せかけて「俺様の話を聞け」と、つき合わされたような。
もしくは
上司に「仕事の話だからさ」と半ば強制的に飲みに連れ出され、仕事の話なんか一切せず上司の昔話やら余田話に付き合わされて辟易となった挙句の果てに「割り勘で」みたいな・・・・。そんな目にあった気分になる本でした。
「キュレーションの時代」がやってくる!などと大げさに掲げずとも、日ごろインターネットを使ってブログを書いたり読んだりSNSを利用している人にとっては、既に身についていることであって「今頃?」という今更感がしてしまうと思う。
「キュレーションはすごいことなんだ!」と無意味にあおり過ぎている空気感がダサくてひいてしまいました。
佐々木さん、他人の人生をいくらなぞっても創造者(クリエイター)にはなれないよ。