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キャベツ炒めに捧ぐ
 
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キャベツ炒めに捧ぐ [単行本]

井上 荒野
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

東京の私鉄沿線の、小さな町のささやかな商店街の中に「ここ家」がある。こだわりのご飯に、ロールキャベツ、肉じゃが、コロッケ、ひじき煮、がんも、あさりのフライ、茄子の揚げ煮、鯵のフライ・・・・・・、「ここ家」のお惣菜は、どれもおいしい。オーナーの江子は61歳。友だちとダンナが恋仲になってしまい、離婚。麻津子は、60歳。ずっと想いつづけている幼なじみの年下の彼がいる。一番新入りの郁子は、子どもにもダンナにも死に別れた60歳過ぎ。3人は、それぞれ、悲しい過去や切ない想いをいだきながらも、季節ごとの野菜や魚を使い、おいしいお惣菜を沢山つくり、お酒を呑み、しゃべって、笑って、楽しく暮らしています。

著者について

東京都生まれ。成蹊大学文学部卒業。1989年、『わたしのヌレエフ』で第一回フェミナ賞、2004年『潤一』で第11回島清恋愛文学賞、08年『切羽へ』で第139回直木賞を受賞。著書に『もう切るわ』『グラジオラスの耳』『ヌルイコイ』『森のなかのママ』『だりや荘』『しかたのない水』『誰よりも美しい妻』『学園のパーシモン』『ベーコン』『夜を着る』『あなたの獣』『ズームーデイズ』『雉猫心中』『ひどい感じ 父・井上光晴』『静子の日常』『もう二度と食べたくないあまいもの』『そこへ行くな』など

登録情報

  • 単行本: 215ページ
  • 出版社: 角川春樹事務所 (2011/9/1)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4758411794
  • ISBN-13: 978-4758411790
  • 発売日: 2011/9/1
  • 商品の寸法: 18.8 x 13 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 105,711位 (本のベストセラーを見る)
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主人公は、江子、摩津子、郁子の女性3人。皆ほぼ60歳で、理由は何であれ全員独身。東京の小さな町の商店街で、惣菜屋“ここ家”を3人で切り盛りしています。

各章には、料理や食材名のタイトルがつき、主人公たちの過去と現在の出来事が交錯するように物語が進んでいきます。毎章いいエピソードが出てくるのですが、「芋版のあとに」は胸がキュンとなるような話で、とくに印象に残りました。

惣菜屋にかぎらず家の中や野外など至る所で、様々な料理が、素材を変え、味付けを変えと登場し、常にいい匂いが行間から漂ってきます。(本の題名になっているキャベツ炒めは、ニンニクバターで炒め塩・黒胡椒で味付けと、読んでいるそばから作って食べたくなりました。)そして季節の移り変わりを、食材や時おり出てくる花で、うまく表現しています。

惣菜屋に配達にくる米屋の青年・進というエッセンスも加わり、ありふれた日々の生活の描写なのに不思議と面白く、最後は、心に晴れ間がどんどん広がっていくような感じで、正に、表紙の絵柄のように、ほんわかしてくる読後感でした。
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おばさん小説 2011/12/3
By くわもちじんぺい トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
還暦間近の三女性。ゴールの見え始めた凡レース。
いやひょっとしてコース自体を間違えていたのではないか?
夢も希望も持ちようがない。そんな毎日でも腹はすく。
 地味な惣菜屋の三女性。出入りの米屋の気のいい若者。

 想いは過去に戻らざるを得ない。
別に知りたくもないけどふむふむと読む。彼女らだって別段教えたいわけでもないのでしょうし。
この手堅い実在感。このあっけないような平凡さ。
サービス満点のエンターテイメントではないけれど、小説ってコレですよ!

 ただの名詞の章題なのに「桃素麺」とか「芋版のあとに」とか、どうしてこんなに言葉のセンスがいいの?
やはりこの人、詩人の血筋。

「ふきのとう」の章は名作。
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