本SACD盤は、DVD-AUDIO盤のリイシューであるが、今回リリースされた一連のワーナー盤とは違い、再生環境によって選択の余地がある。自宅に5.1ch再生の環境がある方は、迷わず本SACD盤をお薦めする。聴き所はやはりマルチチャンネルで聴く楽しさである。マルチチャンネルに関しては「こわれもの」や「ナイトフライ」等が一見面白そうに思えるが、実は「マシンヘッド」、「噂」や本盤等、シンプルな感じのアルバムの方がより変化を楽しめるのである。
一方、2chに特化している方は、本盤よりMOBILE FEDILITY SOUND LAB社のSACD盤を購入する選択もある。ご存知の方も多いと思うが、MFSL社はレコード会社からマスターテープを借り受け、独自の技術で高音質のソースを制作・販売している会社である。このアルバムのSACD盤(型式UDSACD2042)は今も入手可能で、発注方法によっては本盤より安価に購入することも可能だからである。余談だが、DOOBIEのSACDに関してはTOULOUSE STREET(UDSACD2041)とTAKIN' IT TO THE STREETS(UDSACD2043)も現在入手可能である。
また、特にユニバーサルプレイヤーを使用している方の場合、使用年数が長くなるにつれ、HYBRID盤はSACD層を読み取れなくなることも起きてくるが、自分が所有しているMFSL盤17枚は同じHYBRID仕様でありながら、読み取りミスがこれまで一度もなく、非常に安定している。音質的にも2chに限っていえば、やはりMFSL盤の方が勝っているように感じている。資金に余裕があれば両方購入し、聴き比べる手もありだが・・・。
なお、DVD-AUDIO盤を買い逃した方は、余程のハードコレクター以外は本SACD盤を購入すれば充分である。特にこのアルバムのDVD-AUDIO盤は他のタイトルとは違い、デュアルディスク仕様(表面が2ch、裏面が5.1ch)となっており、扱いづらいからである。また、収録曲も同じで、DVD-AUDIO盤独自のコンテンツも無し。音質面での違いは本SACD盤の方が若干音場がタイトな造りになっているほかは、基本的な音質や音色は似ているからである。