たまたま出張時の機内にて映画「Captain America:The First Avenger」を観たことから、タイトルに釣られて購入。いやはや面白かった。アメリカ人の全てが勿論ここに出てくるような人々ではないものの、改めて良い意味でも悪い意味でもこの国の底知れない奥深さ(あるいは他人の眼を歯牙にもかけない純朴さ)を、そして著者の観察眼の鋭さ・確かさを、再認識させられました。
印象に残った文章を幾つか:
「大資本や政府と結託した企業というのはロックの精神と最も遠いものだから」(236頁)。
「スーパーマンのユダヤ性にアメリカ人はまるで気づいていなかったが、ナチス・ドイツはさすがに敏感で、宣伝相ゲッベルスはスーパーマンをユダヤ的だと決めつけて焚書にしている」(258頁)。
「アメリカでは企業の就職や学校の入学で希望者を人種、年齢、性別などで選別すると厳しい罰が科せられるが、法の外にある友愛会は野放しだ。ナチまがいの優生主義が」(265頁)。
「アメリカの高校には日本のようなクラスがないので、生徒たちはクリーク(派閥)を組んで友人を作る。チアガールはチアガール、ガリ勉はガリ勉だけで固まる。友達を作るには自分を何かのカテゴリーの枠にはめないとならない。金髪美女なら、勉強したらいけない。スポーツマンはアニメを見ちゃいけない。定型にはまらないと学校で居場所がなくなってしまう。それに美女のクリークに入っている少女はスポーツマンか金持ち坊ちゃんのクリークの男以外とは会話もしてはいけない」(300〜301頁)。
個人的には、第二章が大変読み応えあり(特に、「発明おじさん」「ロリコン野郎狩り」「フィル・スペクター」及び「小ブッシュ」の話など)。本書を読まずして今日のアメリカは語れなかろう(とさえ思う)。