松田優作はピュアに映画人であったことを教えてくれる一冊。
映画作品ごとに語られる言葉を読み進めるうちに、
松田優作という映画人がどのように変遷していったかが判る。
デビュー期から見られる志の強さ、
自分を追い込み、誰も見ていない地平を目指す成長期、
そして映画監督での経験を経て、円熟の境地へ。
映画人としてキネ旬というメディアを信じているからこそ、胸を開いて話す。
それもまた、この一冊に感じられる魅力であろう。
これまでの記事集成と侮っていたが、丹念に読むと新しい発見に次々と出会える。
松田優作と言う存在が、没後20年を経ても輝きを失わない理由がここにある。
何といっても取材で残っていた肉声インタビューのCDは仰天であった。
優作自身の声で、呼吸で、語られる映画への想いは永遠に熱い。