『Armageddon』('98)、『The Sixth Sense』('99)と興行的に大成功した作品が続く中で、『Disney's The Kid』('00)のような作品はつい埋もれがちだが、個人的には彼の出演作でこれがベストだ。
社会的に成功した主人公のもとにかつての少年時代の自分があらわれる。現在の自分に満足している筈なのに、少年時代の自分には幻滅されてしまう。少年時代の自分と共に過ごすことで、やがて自分が子供のころの夢を何一つ叶えてないことに気づく。ファンタジー要素を含む大人向けのドラマだ。
子役の Spencer Breslin が、だらしがなくて泣き虫だけど優しくて憎めない主人公の少年時代を好演している。
成功者として嫌味たらしくよく喋る役の Bruce Willis は、今でこそ不死身の刑事なイメージだが、もともとコメディで名を馳せただけあり、絶妙。
また、Bruce Willis は笑顔で魅せられる希有な俳優だ。
作品が、伏線の張り方などともすれば必要以上に教科書の如く整然と構築される中で、彼が見せるやさしい笑顔がとてもよかった。
これこそ、彼がキャスティングされた最大の理由なのではと思うくらいに。
そして、あくまで丁寧に伏線を回収した後に訪れるエンディングが秀逸だ。
何気ない日常のワンシーンだが、おだやかな音楽と光の射し具合が美しくて心地良い。