ジャーナリストになりたい一人の女の子から見た1934年の大恐慌を、コメディチックに、そして心温まるハートフルムービーとして描いたこの作品は、笑えて楽しく、時には涙が出そうになる映画。そして金庫を誰が盗んだか、という一大事件を通して、ミステリーな要素も含んだ話に広がりのある映画でもあった。
ジャーナリストになりたい女の子、キットを演じるのはアビゲイル・ブレスリン(『リトル・ミス・サンシャイン』『幸せのレシピ』)。彼女とそれを取り巻く友達との深い友情。そして仕事を探すために家を離れる父親に、涙ながらに「大好き」と言うキットが涙を誘い、その深い家族の愛に感動しました。
家を持たない宿なしの人々のことを当時ホーボーと呼んでいた。差別的なニュアンスを含んだこの言葉も、幼く純粋な子供たちには関係なく、キットたちはホーボーの少年たちとも仲良くなっていく。金庫を盗んだのはホーボーだ、と決めつける警察をよそにキットたちは真犯人を突き止め、追い詰めていく。言葉で書くとシリアスな感じがするけどまったくそんな印象はなく、笑えて楽しい探偵ごっこのように描かれ、ハラハラさせてくれる。そしてその純粋な子供たちがとても愛らしい。
木に乗っかったツリーハウスや、衣装やヘアースタイルなどから、1934年の雰囲気がとても伝わってきて、まるで過去を覗いているような新鮮な感覚。子供たちの無垢な演技が印象的で心癒され、色褪せない傑作だと感じると同時に、今この大不況だからこそ観て、勇気づけられる映画だと思いました。