本書は固体物理学の学部上級レベルの内容を収めた日本国内でも最もスタンダードな教科書である。キッテル固体物理学入門と言えば固体物理(物性物理)を勉強する人なら誰でも一度は聞いたことがあるくらい有名である。本書はそのあまりにも有名な教科書の最新版である第7版の邦訳である。この教科書の特徴は何と言っても扱っている内容の幅の広さとバランスのよさであろう。本書は版が変わるごとに内容がところどころ変わっておりこの第7版は以前の第5、6版よりも大幅に内容が更新されている。従ってその分読みにくくなっているところもなきにしもあらずである。とは言うものの学問の基本はよほどのことがないかぎり変わることはないので安心して必要な章から読んでよいと思う。