76年といえば、彼らの急速なスターダムへの接近時期であり、彼ら自身の意気込みやファンの関心の高まりが最も顕著であった。この時期のライヴ映像の発掘はロック研究にとっては大きな価値があるといえる。
ただし、映像は白黒で、かなり画質的にも劣る箇所がある。またコンサート1回を全て収めきったものでもなく、1曲毎に画面全体に曲名が出るといった類の作品だ。
それもそのはず、最初にジャケットを見て彼らのオリジナルのKISSロゴが使われていないのに気付いたのだが、やはりこれはKISSの公認を受けていない映像なのだ。権利関係にうるさい彼らには珍しいことだろう。
演奏的には、若く意欲に燃える4人の素晴らしい演奏が刻印されている。ジーンの舌など、暇さえあればベロベロ出ているし、ポールの弾け具合、エースのエビ反り角度、ピーターのパワフルさ、いずれも90年代の再結成などとは比べ物にならない。まさに黄金期のプレイが堪能できる。
曲数も7曲と少ないが、エースのギター燃焼ソロも、ピーターのドラムせり上がりも、ジーンの血吐き、火吹き、要所は全て網羅されている。
またボーナスとして、当時の昼間のTVショーに出演したKISSの様子が収められている。ジーンを観て老婦人が度肝を抜かれている場面は何度見ても爽快!