「トリノから四年…」みたいな作者のコメントがありました。ホントにねぇ。
相変わらず日本ではなかなかアイスダンスのカップルが育ちませんが、頑張ってほしいものです。
田村岳斗選手みたいな顔のいい人が転向してくれたらどんなにか…と思っていたらコーチになり、
本田武史選手はアイスダンスまでこなす解説者に!凄く勉強してるのが分かる。偉いなぁ。
さて7巻。「サロメ」で試合に臨むみちる達ですが、まだまだ改良の余地があり…
更にみちるの過去がネットに流出し、対処に悩む晶と礼音。
一体「敵」は誰なのか? みちるを救うために自分達は何と戦っているのか?
鍵を握っていそうな人物が、真綿で首を絞めるようにみちるに付き纏う。
丁度オペラを観てワイルドの「サロメ」を再読し、映画の「俺たちに明日はない」を観返したところだったので、
ODの「ボニー&クライド」もタイムリーでした。あれはリメイク版の方かな?
オペラではどうしても貫禄のある体格の女性が演じるので、フィギュアスケートはいいですね。
CDが何故描かれていないかは巻末で説明があります。私もコンパルソリ廃止かと思った…。
幼児期の性的虐待という重いテーマと、アイスダンスという膨大な資料が必要なスポーツ漫画。
これを両立してるところがもう凄い。課題曲は毎回変わるし、ルールもよく変わるし、ポーズは複雑だし。
みちるの記憶障害は、「記憶を消す子供たち」という本を思い出しました。
これまでの巻のレビューで、晶と寝るみちるを理解できないという意見があったけれど、
うーん…経験ないと解らないかなぁ。礼音を好きだからこそ、自分から遠ざけたいんだよ。
自分が汚れていると思うからこそ、「罰」であるSEXを繰り返すというか。
また悲しい事に、そこにしか他者から求められる自分の価値がないと思ってしまうというか。
自我の確立していない幼児期に受けた性的虐待って、誰よりも被害者が自分を責める。
「凍りついた瞳」という本で、被害者が「誰かに、あなたのせいじゃない、って言ってほしかった」と語ってました。
幸いみちるの周囲には、義父を除きみちるを責める人はいないし、母親が味方になってくれてるけど、
現実には服装からシチュエーションまで、被害者側が責められることは多い。年齢に関係なく、肉親からも。
「スカートなんか穿いてるから痴漢に狙われるんだ」論。これ本当に怒りを覚える。
みちるのフラッシュバックに引き摺られそうになって読んでて辛い時もあるけれど、
みちるにも乗り越えてほしい。忘却は解決ではないから。
晶の「今日は明日じゃないもんな!」に大ウケ。結局こういう人が癒すのかも。