古代ローマにおいてNO1の弁論の名手、キケローの弁論集。「カティリーナ弾劾」他3篇を収録するが、出
来は断然「カティリーナ弾劾」が群を抜いている。他のはこれよりはるかに出来が劣っている。
「カティリーナ弾劾」でのアクの強い自画自賛の連続、いかに自分が空前絶後なことを成したか、国家の危
機をすくい、前例のないほどの賞賛を得たか、そして(ポンペイウスなどよりも)武器をもたない自分のやったこ
とのほうがはるかに偉大だ、ということを何度も何度も述べるあたりは秀逸にして大笑いしてしまう箇所でもあ
る。
構成に関して言うと、訳注が多いので、巻末ではなく小口注やページ注にしたほうが読むペースがくずれ
ないのでよいと思った。あと、背景を知っておいたほうがいいので、解説を先に読んだほうがいいと思う。