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悲しい。全編通してリアルな悲しさで溢れ返っている。それは後書きに作者自身が述べているように作者自らの体験が下敷きになっているからなのだろうか。しかしその悲しさと同時にものすごいエネルギーを感じる。それは、もやもやとしたものをはっきり原色で色づけして目の前にどーん突きつけるパワーであり、またその正体が何であろうと笑い飛ばすこともできるパワーだ。
“キぐるみ”によってくるまれ、デフォルメされているにも関わらず、そのリアルさは冴え渡る。シンプルで残酷な現実で、真実。とにかく読め!
読みごたえが十分にあります。
地方に住んでいる人達の絶望感や都会への憧れ等が、不細工な人、ホモ、行動のおかしい人を通して語られます。
痛い痛い文章がいっぱいつまっています。
痛い痛い文章がナイフとなって、読む人の心の奥の隠しておきたい部分をグサリと刺します。
「キぐるみ」というタイトルは実に深遠な意味が含まれていると思いました。
まあ、とにかく一読してください。
家庭、過去、周囲を取り巻く見慣れ切った社会…
人はある年頃から、
「生まれ育った土地を離れたい」という衝動を覚えるものだと思う。
またそれは、離れた先に対する甘い憧れや、
地に足のついていない幻想を抱える事と、限りなく近しい事でもあると思う。
この話は、
いざ生地を離れて突き付けられる「現実」と
「社会に生き続ける限り悩み続ける問題」を
身に刻み込まれるような痛みを孕んだ鋭さで切り取った作品だと思う。
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