学校に居場所がなく、ケンカばかりのやさぐれっ娘がボクシングを始める。コーチからは「女にゃ無理だ!」と突っぱねられ、対戦相手も男ばかり、金もないので月謝は親のタンスから拝借、と障害は多いが・・・
オープニングからすさまじいガンを飛ばし、校内にいる気に食わない尻軽女をブチのめす!世間の何もかもが腹立たしいといった風情で肩で風を切って進む・・・
そのフラストレーションがボクシングに昇華した時、キレのいいフットワークと強烈なパンチで自分の主張を代弁させていく。つまり、身体の躍動がそのまま心の動きを表しているのだ。
主演のミシェル・ロドリゲスは本当にこういう「男よりも男らしい」人らしく、飲酒運転で逮捕されたり、ブチ切れてルームメイトをブン殴り続けた挙句、血の海に沈めたのだとか。この役のまんまじゃん!
そんな狂犬のような彼女が、ジムで知り合ったボクサーの彼氏ができた途端、完全に女の顔になってしまう・・・
そんな!姐さんがフヌケになってしまった・・・とガッカリするが、実力をつけトーナメントを勝ち進んできたこの2人は、リングの上で戦うことになる。
本作は、女性がボクシングという男性社会で男と対等に戦う、という男女両権をテーマにしているというよりも、全力を尽くして自分の居場所を見つけ出す人間の姿を描いた作品といえる。
2人きりの四角いリングの中、男も女も関係なく力の限り殴りあうことでお互いを認め合う。強さも弱さも知ってこそ、相手をしっかりと抱きとめることができるのだ。