「アマゾネスのように」は闘病記らしい作品でしたが、こちらは闘病期間中のエッセイ集と言った趣があります。
更に言えば、その文章には「死」を意識した冷徹さがあります。
乳がんから17年後に再発したすい臓がん、そして肝臓への転移が、この作品を書かせているのでしょう。
「宗哲さんのこと」と言うこの本の中では異質な章があります。禅僧宗哲との出会いと、その哲学に感銘した作者の心境が書かれています。それこそが、今作者の置かれた状況に一番マッチした感慨なのでしょう。そして、その心情が、溢れんばかりにこの本を満たしています。
作者のデビュー当時からのファンとしては、「何もせずにいれば、『あと半年、いやそこまでもたないかもしれない』」とか、「末期ガン患者」と言う言葉は、聞きたくなかった言葉です。
いつまでも元気で「グイン・サーガ」を完結させて欲しいし、「グイン後伝」も書いて欲しいと思います。
「ヤーンのみ手」にお任せするのではなく、もっと生きて私たちを楽しませて欲しいと思います。
「あとがき」の壮絶な文章に言葉を失いました。