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48 人中、32人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
そうだったのか、ファーストガンダム!,
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レビュー対象商品: ガンダムと日本人 (文春新書) (新書)
私は現在45歳。ガンダムがテレビで放送されたとき15歳だった。リアルタイムで毎週見ていて、同世代のアムロに自分を重ねた。 あれから30年。ガンダムは国民的アニメとなり、現在も新作が作られている。 自分は最近のガンダムはよく知らないのだが、「ファースト」には思いいれがある。 赤い彗星のシャア、ニュータイプ論、量産型モビルスーツ・・・。 最初のガンダムについては十分分かったつもりだったが、本書を読んで驚いた。 自分の想像を超えたガンダム世界の奥の深さがそこには展開していたからだ。 一番、衝撃を受けたのが、ジオン=戦前の日本、連邦=戦後の日本という見立て。 これまでずっと、ジオンはナチス、連邦はアメリカなど連合国と思っていた。 しかし、本書に書かれている多根さんの説は腑に落ちることばかりだった。 日本人とは何か、という問いかけが、ガンダムを通じて強く身につまされた。 本書を興奮して一気読みしたあと、30年前の純粋な自分に帰ったような気がした。 ガンダムを卒業したオトナに、おすすめの一冊。
21 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
さすがは多根さん。,
By 川合 雅寛 "masahirok_jp" (渋谷区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ガンダムと日本人 (文春新書) (新書)
この本はガンダムシリーズを論じている物でも、キャラクターとしてのガンダムを論じている物でもない。機動戦士ガンダムというひとつの作品と、それに関わった富野由悠季という人物を掘り下げているものである。第二次世界大戦から高度経済成長期にいたるまでの社会情勢がどのような変遷へて、この作品に対して影響を与えたのかを全体の6割にもわたって書かれてある。 この「世界観はどのようにして生まれるのか、そして生まれたのか」をアニメ関連の書籍で書かれることはかなり少ない。大概はそういった歴史的背景や文化的背景など除外され、出てくるロボットのディティールや美少女、美少年に対する言及であったりする。 私は常々キャラクターグッズを中心とした偶像崇拝的な今の商業主義に関しては大いに論じるべきではないかと考えている。 このように、通常とは違った論点と語り口で述べられているため、非常に楽しく読むことができた。また、他の書評でもあるようにシャア・アズナブル=小沢一郎、富野由悠季という所は非常に面白い。もちろん、シャア=富野については常々、某国内大手掲示板でも論じられていることなのでこれに関してはごもっともなのだが、小沢を比較対象に出しつつ、彼の育った家庭的、政治的背景まで提示しているあたりにガンダムとは何だったのかを今一度整理させてくれる要素がある。 題名であるガンダムと日本人の発端となっているのは間違いなく18mを再現してみせたお台場ガンダム(現在は東静岡ガンダム)であるが、これは商業主義であるバンダイが富野という人へ歩み寄ったから成し得た奇跡でもあった。目論見は150万人で合ったのに対して450万人が来場し、日本人だけでなく海外からもたくさんの人が訪れたというこの事象に関していえば、偏に妥協を許さなかった富野由悠季氏とそれに耐えたスタッフの忍耐ではなかったのだろうか。21世紀の大仏となったガンダムだが、1000年間生き延びることができるか、それはまだわからない。 第二次世界大戦から米ソ冷戦を経由し、様々な困難を乗り越えた日本だからこそ生まれたガンダムはこれからも続いてくのだろう。ガンダムという作品は細分化された富野由悠季であるが、それにいたるまでには全共闘時代も影響はあるし、宇宙開発も大いに関係し、SF作品の影響もある。もちろん、鉄腕アトムも貧乏サンライズも商業主義のクローバーもザンボット3もダイターンも、彼を取り巻いてい影響を与えたすべての事柄がこのガンダムへと続いているのだ。 そういう背景が常にあり続けたということをリスペクトしてこそ、ファンと言えるのではないだろうか。 この本はそういったファンのあり方を改めて提言しているような気がする。 少なくとも私にはそう思えた。
18 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ファースト放送から30年あまり。ようやく出た“まっとうにして至高”のガンダム評論本,
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レビュー対象商品: ガンダムと日本人 (文春新書) (新書)
これまで、いわゆる「ガンダム本」は数多く出版されてきた。しかし、そのほとんどが公式資料集に解説を載せ、 登場人物やMSの無難なビジュアルでごまかしたもの。 私はつねづね、「どうして大人が読めるガンダム評論」 というのはないのか、疑問に思っていた。 本書を読んで、その理由がようやく分かった。 ガンダム評論本がこれまで成立しなかった理由、 それは適任の評論家・人材がいなかったからだ。 しかしようやくひとり、期待の人材が登場したようだ。 本書の著者・多根清史氏は「オトナアニメ」のスーパーバイザー。 彼の緻密な分析力は、この本のなかで十二分に発揮されている。 その最たる見立てが「シャア=小沢一郎論」。 これからのガンダム研究者は、本書を越えることが目標となるだろう。 最初からガンダムを見てきた者として、歓喜の一冊。
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