登録情報
|
「事実は小説よりも奇なり」の言葉の存在意義を示す作品です。他の方も絶賛してますが、下手な冒険ファンタジーより読み物として遥かに面白い名著です。史料として価値が高い上に文筆も優れているという作品では、カエサル『ガリア戦記』や司馬遷『史記』等が有名ですが、本書は知名度では劣るにせよ、内容的にはそれらを上回るかもしれません。
臨場感や迫力は確かにアクション映画や小説を凌駕する程です。だが本書は岩波文庫の青、つまり創作ではなく歴史的史料なのです。各種研究により、書かれている人物や事件等の内容についての裏付けも取られているそうです。
翻訳もまた、本書の面白さを損なわず、それでいて読者が読みやすいように工夫されています。そもそも著者がたびたび文中で述べているように、原文が読者を退屈させないような記述、構成となっているのです。
前半部分では著者がガレー船徒刑囚となり解放されるまでの波乱の半生が描かれており、ガレー船の構造や船内組織などといった資料的なものが後半にまとめられています。
読んでいる過程で「徒刑囚たちは、靴下を編むための木綿をどう入手しているのだろう?」などといった疑問が生じてくるはずですが、読者が抱くであろうそういった疑問点を著者はきちんと解説しています。
こんな凄い本があったとは……と驚くばかりです。
フランスを脱出しようとして果たせずに捕われる導入から,... 続きを読む
フランスを脱出しようとして果たせずに捕われる導入から,... 続きを読む
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|