科学の重要なエッセンスを分かりやすく抽出した読みもの。表現が身近で馴染みやすく、科学が専門でない人たちにも考慮されている。進化から始まり、DNA、エネルギー、エントロピー、原子、量子、対称性、時空、宇宙、算術まで一連のつながりになっている。
この本の特徴は、全ての項目において、まずその分野の歴史から入っていくという書き方だ。今では明らかに間違っていると分かる科学理論から始まり、徐々にその考えが塗り替えられていく歴史が面白い。のちに誤りであったと判明した理論でさえ、著者は決して彼らを嘲笑しない。明確に証明することができない時代にあって、間違ってはいても、そこまで論理を発展させた科学者たちに敬意を表し続けているのだ。
分野がかなり広いので、科学を専門とする人でも、これに書かれている内容のいくつかは新鮮に思うのではないだろうか。私は理系の大学一年生(まだ科学を学び始めたばかり)なのだが、各章の後半になると難解に感じられる。前半で書かれた理論が、複合的になってより高度な理論になるからだ。だが、飛ばしても問題ない感じなので、気軽に読むことをお勧めする。