若草物語の初公演は小野寺の画策になるでっち上げ批評により苦境に立たされることになりました。このままでは演劇コンクールに出場し上位に入賞しないと劇団月影の存続が不能になります。コンクール地区予選で劇団月影は樋口一葉の「たけくらべ」を演目にしましたが、またも小野寺の画策により劇団オンディーヌも「たけくらべ」を演目に選定し、さらに悪質な妨害を受けるという筋書き。この巻では降りしきる雪の中、倉庫の内外での稽古がメインになりますが、病気をおしての月影の不死身とも言うべきバイタリティが描かれています。
「紫のバラの人」がこの巻から登場し、マヤの心の支えにもなります。桜小路との恋愛感情も芽生えてきますが、この段階では単なる乙女心の表現にとどまり、全体の筋書きには大きな影響は見られません。
巻末のおまけは「扉絵特選ギャラリー」、左を向いた主人公の絵ばかりですが丁寧に描かれています。できれば色つきの絵を見たいものです。