表題にも書いたとおりスピーディな話の展開が魅力的です。劇団月影での最初の練習から若草物語の初演まで一気に話が進みます。本巻のハイライトである「はい」「いいえ」「すみません」「ありがとう」という4つのセリフだけで、芝居を組み立て相手役の姫川亜弓とマヤが対決する場面は興味深いものがあります。実際の演劇練習のメニューにもこういった形でのスタンツ(寸劇)はあるようです。このように丹念に調べられた上でのストーリー展開がこのマンガの身上といえます。
マヤは若草物語のベス役で体験したことのないものを演じるのは無理であることを悟り、芸のために病気になるという無茶をやります。ちょっと常人には考えられないことですが、主人公である北島マヤという演劇の天才少女が本格的に演劇に目覚めることを象徴する重要なイベントとなっています。この号は今後のストーリー展開を決定づける役目を持った巻として重要な意味を持つわけです。