Steve Gadd(d)
Joey Defrancesco(org,tp)
Ronnie Cuber(bs)
Paul Bollenbeck(g)
ビデオアーツより2010年発表の2009年のライブ。
70年代以降の1stコールドラマーで影武者まで存在したと言われるくらい
ポピュラーミュージックの世界で数々の録音に参加してきたガッドとしては
数少ないリーダー作品の最新作はオルガンジャズのフォーマット。
ガッドギャングの一員でもあるキューバーは60年代にロニースミスなど
オルガンジャズにも関わってるだけあって相性はバッチリ。
器用なギターのボーレンベックはジョーイの相棒的存在で
最新のマイケルトリビュート盤まで近年の作品の多くに参加。
誰よりも多くのミュージシャン達を見てきたであろうガッドが
サウンドの要のポジションに選んだのがジョーイであることの意義は
何を語るよりもこの音を聴けばおのずと明白だろう。
ベースからリードまであらゆるパートをカバーし得るオルガンという楽器を
現在最も自在に使いこなして求められる以上のグルーヴとパッションを生み出せる存在で
ガッドの表現したいことを誰より瞬時に的確に音に出来る存在であるということが、
これに続くDサンボーン作品へもガッドとのコンビが引継がれたことによって
更に証明されることになる。
選曲はガッドのソロレパートリーに加えて
JスミスやJマクダフでお馴染みのナンバーなどを配して、
ガッド&ジョーイの世界が見事に融合したオルガングルーヴで
その成果は演奏部分にも僅かにミックスされた観客の盛上がりが物語る。
ただひとつオルガンジャズマニアとして引っ掛かったことが、
先日のサンボーンとの来日公演で大盛り上がりしながらも同様に感じられた。
それはガッドのスタイルがオルガンサウンドから浮いているように思える瞬間。
あのダガドゴンッ!とベードラとフロアタムでボトムを攻めまくる
ファンにとっては垂涎のガッド節炸裂というまさにその時に
オルガンのベース音が完全に負けてしまっていることが原因だと判明した。
だからといってオルガンとベースを別楽器にしてベース音を強調する
ソウライブのNエヴァンスのような手法ではオルガンジャズの趣きが損なわれるので
ここはその点には目をつむって楽しむしかあるまい。