遺伝子工学が発展した近未来では、新生児は受精段階で劣性遺伝子を排除できるようになった。自然児で生まれたヴィンセントは、出生時に約30年の命と診断され、将来の見込みがない子供として育つ。ヴィンセントは宇宙飛行士を夢見るようになるが、ヴィンセントのように劣性の遺伝子を持つ「不適正者」とはあまりにもかけ離れていた。やがて宇宙開発を手がけるガタカ社で清掃員として就職したヴィンセントは、優性遺伝子を持つ「適正者」に偽装する方法があると聞く。・・・
近未来、新生児を希望通りにデザインし、指紋や虹彩がIDの代わりになる時代。独特の世界観ですが、必ずしも不可能とは限らない。淡々としていてシンプルで無機質だけど、どこか哀愁を帯びた「近未来」が、とても美しく撮られているように思います。
また、ヴィンセントの夢へ向かう凄まじいまでの真摯さ、自らの可能性に賭ける情熱には圧倒されました。壮絶なまでに自分の目標へ一歩ずつ近づいていくイーサン・ホーク、キリッと美しいユマ・サーマン、どちらも本当にぴったりのキャスティングです。でも、私の一押しはユージーン役のジュード・ロウ!「創られた」遺伝子による人生を捨てたはずが、ヴィンセントに協力することでもう一度生き始める、という役柄を非常に上手く演じていました。
偽装したヴィンセントの日常を揺るがすきっかけとなった殺人事件のオチは中途半端でしたが、キャスト、ストーリー、映像と抜群によくできた作品だと思います。また、マイケル・ナイマンの切ない音楽も物語を引き立てていて良かったです。