フランス文学の研究者の著者が、若い頃にかかわったガセネタというバンドの歴史を振り返る。
どれぐらいガセネタが凄いバンドだったかは、YouTubeで「社会復帰」という曲を聴けば分かります。当時「クスリ臭いギター」と評された
浜野純のプレイは今聴いても最高に凶暴だ。
これは当時の貴重な記録であり、著者の自伝的青春小説である。
「ぼく」がバンド活動の中で、浜野純とボーカルの山崎春美という、超絶的自我にめちゃくちゃに振り回されるさまは中々笑いを誘う。文章は
多分にセンチメンタルであり、もうちょっとユーモアや突き放した部分が欲しいところだけど、若い書き手ならではのパワーを感じる。