折笠光子は、1980年代を駆け抜けた雑誌『週刊平凡』『月刊平凡』の
伝説の編集者である。がさつだからガサコと呼ばれた、というが、
それは自分を守るための虚勢だったのではないか。
森昌子や野口五郎、南沙織、そして山口百恵が、彼女を慕って集まった。
『平凡』は、タレントや歌手のちょうちん記事やスキャンダル記事も多いが、
そればかりではない雑誌だった。
彼女らの歌やリサイタル、言動など、芸能人としての活動をきちんと批判して論じた。
一方、当時のテレビも思う。
主に芸能人を扱うワイドショウ。ここでもきちんと劇評をやり、芸を評価した。
志があった。
本書を読む価値は、翻って今の芸能誌やテレビは……ということだろう。