ガウディは本当に人間を幸せにするものをつくろうとしていたと思います。そしてまた、人間がつくり得る最高のものを神に捧げようとしていました。建築や彫刻などの造形だけでなく、光や音も組み合わせた総合芸術。それがガウディの構想していたサグラダ・ファミリアです。……また、ガウディの作品は、人類が向かうべき方向性についても、多くの示唆を与えてくれているように思えます。私はサグラダ・ファミリアでガウディの考えた彫刻をつくりながら、そのことをずっと感じ続けてきました。(本文より)
一二〇年以上も建設が続けられている大聖堂で、彫刻家として活躍する著者が、隠されたメッセージを読み解いていく。
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21 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
日本人彫刻家による貴重な本。バルセロナを訪れるには必読。,
By sanjunio (大阪府豊中市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ガウディの伝言 (光文社新書) (新書)
著者である外尾氏は、今もサグラダ・ファミリアで作業をされている主任彫刻家であり、今ではサグラダ・ファミリアのチームでの古株の一人だ。同じ日本人として、このような世界を代表する重要な建築物に実際に携わっておられる方の本が読めるのは非常に貴重だ。 カタルーニャ地方の土色のモコモコした原風景を見て、そしてこのサグラダ・ファミリアを見ると共通するものを感じたものだが、重力による逆アーチが設計に取り入れられていたということはこの本を読んで初めて知った。 10年以上前に訪れたときは、あと200年かかると聞いて、その妥協を許さない態度と、そして同時にのんびりしているスペインの国民性を育てられた時代を超越した神の家にはてしない崇高性を感じたものだが、今では、コンクリートを使って2020年に完成させようとしているらしい。そんな効率重視でできた建物になってしまっていいのだろうか。 ガウディのオリジナル、そして外尾氏の天使のオーケストラの彫刻、そして今、サグラダ・ファミリアに起きている激変。もう一度、この本を手にバルセロナを訪れてみたいと思った。
18 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
なるほどガウディは、すばらしい,
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レビュー対象商品: ガウディの伝言 (光文社新書) (新書)
サグラダ・ファミリアを最初に見たのは、バルセロナオリンピックの前。らせん階段で塔の上まで登ったが、真ん中が吹き抜けで怖かった記憶がある。それは、塔が楽器の一部であるからだとこの本で初めて知った。他にも、サグラダ・ファミリア自身が楽器であること、それぞれの塔の意味など記載されており、読んでいて楽しかった。 また、カタルニャの職人気質が今も続く建築の推進力になっており、この名建築のすごさがよく判った。 ガウディの天才的なひらめきは、建築物の部品ひとつに意味があり、むだのないことが理解でき、あらためてサグラダ・ファミリア、そしてガウディのすばらしさを実感できた。
15 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
新書では数少ない良質の建築書,
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レビュー対象商品: ガウディの伝言 (光文社新書) (新書)
ガウディの建築は一見奇抜な造形で目をひきますが、この本を読むと、じつは深い思索と信仰の賜物であることがよくわかります。建築とは単に便利で効率がいいだけでは不十分であり、人間性と深くかかわり人間性を育てるものでもあることを教えています。機能や構造を満たすだけでは単なる建物であり、人間の意識や精神を高めることすら可能にするのが本当の建築なのですね。このところ、建築関係の本が新書に進出しているのが目立ちます。なかでも本書『ガウディの伝言』と武澤秀一『法隆寺の謎を解く』(ちくま新書)が建築の本当の価値を伝えて出色。いずれも机上の論ではなく、彫刻家、建築家としての体験に根ざした、これまでにない視点があります。出版の意味もまたそこにあるのだと思います。
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