書き下ろしの経済ミステリー作品です。
外資系銀行に勤務する岩本杏子が主人公。
外面的にはかっこ良さを絵に描いたようなバリバリのキャリアウーマンですが、
その実際は、大した仕事は与えてもらえず、外国人上司との関係に神経をすり減らし、
私生活では友だちに旦那を奪われ離婚を迫られているという悲惨な状況。
そんな杏子の心の支えであった兄が突然自殺。
納得できない杏子は、真相究明に乗り出します。
登場する女性たちは、揃いも揃って相当にしたたか。
「出来る女」であるはずの杏子が、世間知らずのお嬢様に見えてきてしまいます。
『ガイシの女』と銘打つほどの、経済小説としての食い込みには物足りなさを感じますが、
ミステリーとしての疾走感は十分に楽しめます。