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カール・マルクス (光文社文庫)
 
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カール・マルクス (光文社文庫) [文庫]

吉本 隆明
5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (11件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

かつて混迷の政治の季節、虚飾にまみれたマルクスを救出するべく、その人物と思想の核心を根柢から浮き彫りにした吉本隆明。その営為は、敗戦体験を出発点に掘り下げられた思考の行程のひとつの達成を意味した。そして今、迷走する21世紀の“現在”、日本史上最大の思想家の手になる世界史上最大の思想家の実像が、再び立ち上がる。待望の文庫化。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

吉本 隆明
詩人・思想家。1924年、東京・月島生まれ。東京工業大学卒。詩集『固有時との対話』『転位のための十篇』などで詩人として出発する一方、文学者の戦争責任論で論壇に登場。以降、言語論、思想論など人間の全幻想領域への原理的、歴史的な解明に向かう(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 223ページ
  • 出版社: 光文社 (2006/3/14)
  • ISBN-10: 4334740421
  • ISBN-13: 978-4334740429
  • 発売日: 2006/3/14
  • 商品の寸法: 15.3 x 10.8 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (11件のカスタマーレビュー)
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33 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By らんどく丸 VINE™ メンバー
形式:文庫
マルクスと言えばもはや手垢にまみれた思想家のようになっているが、
著者も言うように読み直して何かが新たに見えてくる古典の一つで
ある。これまでマルクス主義者、共産主義者と同調することがなかっ
た著者はマルクスを独自のものにし、ある意味で卒業している。意識
を意識すること、疎外…等、今もマルクスは既存のドグマ的解釈から
自由になって読む者には思索の幅を広げてくれる。そんな読み方の
好例がここにある。しかしマルクスへの興味はやはり彼の著書をゆっ
くり読まないと湧いてこないだろう。
マルクス入門用には勧めない。
このレビューは参考になりましたか?
13 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By E=mc2 VINE™ メンバー
形式:文庫
最初に本書を読み始めてすぐに挫折し、今村仁司の「マルクス入門」(ちくま新書)を読んでから再チャレンジして、やっとマルクスの面白さに気付き、近年にない知的興奮を味わっているところです。

マルクス、フォイエルバッハなど、ヘーゲルをルーツとする一派には独特のロジック回しがあって、相当に意識を集中して読まないと、今日の日常的な日本人の論理意識では理解しづらいところがあるのは事実です。あと「止揚」「疎外」などの独特の用語!「市民社会」といった一般化した用語にしても、実は厳密に概念を把握しないと置いてけぼりを喰らうことになります。吉本自身にも妙な言葉遣いのクセがあるので、さらに注意が必要です。

要するに「慣れ」の問題ではあるのですが、ちょっと我慢してこうした論法に少しずつ馴染んでいけば、ある段階から物凄く触発力・飛躍力・応用力のあるグレートな思想であることがわかってきます。頑張るだけの甲斐はあるので、ぜひ皆さん、マルクスにチャレンジしてみてください。

さて本書の中身ですが、古代ギリシャの自然哲学から学究生活を開始したマルクスが、「生命現象や精神活動の根源にある『霊魂』は一種の物質(アトム)であり、それらが人間の身体を出入りする運動を行っている」という説(唯物論)にインスパイアされて、ヘーゲルの「疎外」という概念を改鋳・拡張し、そこからA.自然と人間の相互関係(=労働)、B.人間の幻想性の外化(=宗教・国家・法の成立)にまで発展させ、それらとC.市民社会(=経済生活や言語コミュニケーションの総体)との関係性を、三位一体的に緊密に把握しながら思想を展開したことが述べられています。

例えば、「宗教・国家・法」を共通の幻想の体系として理解すると、古代エジプト・中国・日本のような「首長=司祭・神官」体制や、現在のイスラム国家の「祭政一致」についても、なぜこのようなものが存在するのかが改めて腑に落ちます。白川静は「古代中国における文字(甲骨文=漢字=コミュニケーションツール)の発生は、絶対王朝(宗教国家)の登場を待たなければならなかった」と述べていましたが、本書の解説で中沢新一が「個人の幻想性が外化・平準化されるためには必然的に言語コミュニケーションに変換される必要性がある」という意味のこと述べているのと全く同じだと思いました。

本書が書かれたのは1964年(昭和39年)であり、当時幅を利かせていた<マルクス主義>を自称するソヴィエト・東欧の官僚国家や各種党派的集団に対して、吉本が断固無効性を主張している点も先駆的だったものと思われます。

あと私事ながら、今回、勤務先の会社からとある中央省庁に出向し一課長補佐として奉職することが決まったのですが、「官僚制の弊害はなぜなくならないのか?」「なぜ掛け声ばかりで“小さな政府”は実現しないのか?」といったことについて当事者として考える上でも、本書からはたくさんヒントをもらいました。その意味で、マルクスは全く古びてもいないし、非常に実用的な思想なのだと感じています。
このレビューは参考になりましたか?
16 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 古本屋A トップ1000レビュアー
形式:文庫
なんといっても、「経済学・哲学手稿」の第3草稿から、マルクスの自然哲学をひっぱりだして、展開させたところが、自分にはユニークに思えた。「経済学・哲学手稿」といえば、第1草稿の「疎外論」ばかりが議論されてしまうのだが、同じ疎外論でも、吉本隆明は、第3草稿の「自然哲学」に疎外論を見出し、マルクスの「思想」の基底に据える。「後期」マルクスは疎外論を捨てたとか、捨てていないとか、後日いろいろ議論が流行したが、そういう人工的な議論には拘泥せずに、自然哲学から資本論までまとめて「マルクス」を論じる力技はただただ感服。やや情緒的に過ぎる特異な文体だが、鋼のようなマルクスを「こちらがわに」引っ張りこんで論じるには、それぐらいのアクの強さが無くては駄目なのだろう。
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最近のカスタマーレビュー
マルクスの全体像をとらえようとしているが,とても難解
一見,平易にみえる文章だが,重要なところは難解で私にはとても歯がたたない. 資本論もほとんどかじったことがないまま読むような本ではないのだろう.... 続きを読む
投稿日: 18日前 投稿者: Kana
吉本が探しあてたマルクスの普遍性とは何か?
吉本隆明によるマルクス論ということになれば、読む前から期待はいやが上にも上がる。... 続きを読む
投稿日: 29日前 投稿者: Shigenobu Fujioka
自然哲学の疎外と共同幻想の逆立
マルクスについては詳しくないので、
いままで吉本隆明の「カールマルクス」は読んでいませんでした。... 続きを読む
投稿日: 15か月前 投稿者: lucky_dog
入門書ではない
これまでのカール・マルクス本が
肌に合わないからと、吉本隆明自身が解説したモノ。

カール・マルクス入門書ではないので、... 続きを読む
投稿日: 2009/4/19 投稿者: ウェブ担当
疎外
1 疎外という言葉の由来が、心理学、力学的な
 観点にある、との指摘のようである。
2 そこから、経済、依存、弱者救済の方途を... 続きを読む
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評者は遅れに遅れてやってきた吉本派を自任する者である。それゆえ、吉本の懐深い思索の仕事に対して満腔の敬意を表すること人後に落ちないと考えている。しかし、それは全て... 続きを読む
投稿日: 2008/2/25 投稿者: 野火止林太郎
思想とはその世界の規模そのものである
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投稿日: 2006/4/5 投稿者: amazon
マルクスの自覚的な根拠を考える
... 続きを読む
投稿日: 2006/3/29 投稿者: 昔のバロック少年
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