王道だけを突っ走らないところが夏目先生の良いところですね。
主人公に18歳になったら迎えに来ると約束を交わした魔法を使える少年。
ですが、18歳になっても迎えに来ず、お嬢様な主人公は見合いをさせられます。
その席から逃げ出し、彼を探しているところ(後で邪魔してくる傭兵とも知り合います)
で、おかしな迎えが来ます。
到着したのは不気味な魔物たちが居るお城。
そこには仮面をつけた美形に育った彼がいます。
初めは懸命に受け入れようとするのですが、あまりの変り様に主人公は・・・。
見た目がこの上無く好みだから・他に探すのが面倒だから花嫁になれと、
主人公に露悪的に振舞ってしまう、一途で孤独な意地っ張り魔王様。
彼のあまりの変わりようにビビッてしまう、そこそこ行動的な美人お嬢様主人公。
二人の関係が変わっていくところや、魔王様の下僕の犬っころ魔物が、
ちょっと子憎たらしくも可愛らしくて良かったです。
また、魔界の面白い設定や色んな魔物が出てきてとても良かったです。
ネタばれになるので詳しくは書けませんが、「ひしゃく」と「銀の砂」の設定が素敵かつ面白かった。
恋愛部分では、魔界に咲く恋物語・・・という程のボリュームはありませんでしたが、
中盤から魔王様が主人公のことを好きなんだなぁ、と言うのがよく分かるお話でした。
私は魔界の設定や冒険(?)が面白かったので、ラブ部分と丁度良い割合でした。
ただ、邪魔してくる傭兵役を、幼馴染や乳兄弟か何かにしたらもっと良かったかなと思います。
少し、主人公への想いが唐突でした。