カーティス・フラー

 

Curtis Fuller 【カーティス・フラー】~ジャズ史が誇る人気ジャズ・トロンボーン奏者~

Text : The Walker's 加瀬正之

CF's Great Album
ブルーノートに残した『ボーン・アンド・バリ』『カーティス・フラーVol.3』を はじめ、多くの名盤を残しており、この人の作品はジャケットのカッコ良さでも目を引く。


カーティスの記念すべき初リーダー作品!
asin 『ニュー・トロンボーン』: まずなんと言っても、ジャケット 写真が渋い! 本作は1957 年に地元デトロ イトからニューヨークに進出後、同年5 月にプレステ ィッジに吹き込んだ記念すべき初リーダー作品。このレコ ーディングの直後からハード・バップのセッションで引っ張りだ ことなるカーティスの勢いとパワーを感じさせる。カーティスとフロ ントでアルトを吹いているのは、カーティスと同郷のデトロイト出身 の2 歳年上のソニー・レッド。ベースも同じデトロイト出身で同い 年のダグ・ワトキンス。ドラムのルイス・ヘイズもデトロイト出 身の3 つ年下。ピアノのハンク・ジョーンズはデトロイト出 身ではないが同じミシガン州出身ということで、気心 の知れたメンバーを従えたカーティスの名刺 代わりの一枚といえる快作!




本領発揮! カーティスのブルーノート初リーダー作品!!
asin 『ジ・オープナー』: バド・パウエルの推薦によって、 ブルーノートのアルフレッド・ライオンに見出 され、コルトレーンのアルバム『ブルー・トレイン』 の録音参加を機に、トントン拍子でこのブルーノートにおけ る初リーダー作を吹き込んだカーティス。録音は1957 年6 月。 アルバムのタイトル通り、その後のブルーノートにおける快進撃 のはじまりを告げる本領発揮の一枚! テナーのH ・モブレーの プレイも光り輝き、B ・ティモンズ、P ・チェンバース、A ・テイラ ーといった他のメンバーの顔ぶれだけを見ただけでもその完成 度の高さが窺い知れる。冒頭の「素敵な夜を」のカーティ スの音色や「オスカリプソ」でのアドリブも素晴らしく、 ラストを飾るガーシュイン作の「スーン」はぜ ひとも一度は聴いてもらいたい! ジ・オープナー



カーティスの代表作と称される傑作!
asin その昔はジャズ喫茶での愛聴盤 としても親しまれ、あの村上春樹著『アフタ ーダーク』のモチーフともなったジャズ史に輝く歴史 的名盤! その『アフターダーク』の題名の由来になって いるのがオープニングを飾る「ファイヴ・スポット・アフター・ダ ーク 」で、ニューヨークにあったジャズ・クラブ「ファイヴ・スポ ット」にちなんだベニー・ゴルソン作のマイナー・ブルースで、さ すがに印象深く、カーティスと作曲者であるベニー・ゴルソンの 哀愁漂うプレイは感動的! この2 人はその後も名コンビとし て数々の名演を残しているが、ブルース・フィーリングに 溢れ、尚且つファンキーな本作が何故それほどまで に人気があるのかは、一度聴いてみれば即 納得です! 録音は1959 年。




ジャズ・トローンボーン奏者
日本でジャズ・トロンボーン奏者といえば、向井滋春が有名だ が、あのクレージーキャッツのメンバーであり、元々大学在学 時からジャズ・トロンボーン奏者として数々のバンドで活躍して いた谷啓も有名だ。本場アメリカでは、カーティスと共に二大 巨頭の一角として活躍したJ.J. ジョンソンの名前がまず挙がる だろう。その他、人気が高かったベニー・グリーンやJ.J. ジョ ンソンと並ぶ存在と称され、左利きの天才奏者だったスライド・ ハンプトン。スタン・ゲッツのグループで活躍した白人バルブ・ トロンボーン奏者のボブ・ブルックマイヤー。1952 年生まれで J.J. ジョンソンを凌ぐほどの超絶テクを誇ることでも有名なレイ・ アンダーソンなど、サックスやトランペット奏者に比べるとその 数は極端に少ないものの、あの独特のほのぼのとしたような 音色が醸し出す存在感はとても大きい。カーティスをはじめ、 ジャズ・トロンボーン奏者のプレイにもぜひ注目して欲しい!



カーティスの初来日: カーティスが初来日を果たしのは1963 年1 月。アート・ブレ イキー& ザ・ジャズ・メッセンジャーズのメンバーとして、フ レディ・ハバード (tp)、ウェイン・ショーター (ts)、シダー・ウォ ルトン (p)、レジー・ワークマン(b) と共に日本の地を踏んだ。



コルトレーンの『ブルー・トレイン』
ジョン・コルトレーンが唯一ブルーノートに吹き込んだリーダー 作『ブルー・トレイン』は、麻薬の常習が原因でマイルス・ デイビスのグループから一次的にクビになり、お金に困ったコ ルトレーンが友人であったカーティスに相談し、カーティスの紹 介でレコーディングが実現したという逸話を持つ作品。リー・モー ガン(tp) と共に、ちゃっかりとセクステットの一員としてレコー ディングにも参加してしまっているカーティスの存在感も抜群!


バイオグラフィー

本名はCurtis DuBois Fuller。1934 年12 月15 日米国ミシガン州デトロイトで生まれる。ジャマイカ出身の両親と幼少の頃に死別し、その後は孤児院で育つ。地元デトロイトの高校時代に音楽の勉強を始め、16 歳の時にトロンボーンを手にすると共にポール・チェンバース、ドナルド・バード等と知り合い、トミー・フラナガンやサド・ジョーンズとも旧知の仲となる。53 年から55 年に軍隊に在籍し、その間にポール・チェンバースやキャノンボール・アダレイ、ナット・アダレイとバンドで共演。その後、ユセフ・ラティーフのバンドに参加。57… 続きを読む

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