聡い読者諸兄なら、レビュータイトルに冠した祐理のセリフが前巻より変わっていることに気付くかもしれない。そう、「草薙さん」ではないのである。これが本巻のメインであり、全編を通してほとんど祐理のターンということである。エリカが脇にまわるほどのメインぶりである。第6章の2、4頁強に渡る「儀式」のシーンは、壮大極まるバトルと並んで本巻のクライマックスと言えよう。危機的状況の最中に突然訪れる嬉し恥ずかし耽美なシーンである。神々のこと、カンピオーネのこと、正史編纂委員会のこと、それぞれの思惑のことなど、他にも多くの要素が絡んでくるが今はどーでもいい。面白いから読んで!の一言で纏めさせてもらう。祐理の心境に大きな変化はまだ無いが、気持ちの整理が出来ていないだけで、想いが護堂へ向かっていることは確実。最初はエリカが転校してきた本巻がラヴバトル勃発かと思っていたが実際はそこそこ止まり、次巻こそ爆発しそうということが最後に示唆されている。委員会の思惑絡みなバックアップで本人の思いも寄らぬ展開になりそうである。本来がお淑やかで世話好きな性格なため、言葉遣いの丁寧な控え目ツンデレという新しいキャラ誕生の予感である。エリカも濃厚なアタックを続けているので護堂の災難は終わりそうにない。あと、本巻で出てきたエリカの盟友【リリアナ】がとってもイイ味を出している。クソ真面目が災いしてエリカに弄ばれながらも、なかなかの毒舌で懸命に返す姿が実に可愛らしい。今後も登場して欲しいキャラである。星の数は本遍4+祐理の頑張り1である。