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商品の説明
メディア掲載レビュー
前作2005年の『ロロサエ・モナムール』以来、3年振りとなるフル・アルバム。先行シングルの表題曲「海へゆく」「辺野古節」「寝顔を見せて」「ラヴィエベル ~人生は素晴らしい!」を筆頭に、魂花チューンで綴られる、全人類必聴の超大作! (C)RS
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12 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:CD
何かと何かがぶつかれば、そこには摩擦やら、軋轢やらが起こる。ヘタをしたらミサイルだって落ちてくるような世の中だ。この作品が、何かがぶつかりあった音であることは間違いない。だけど、ぶつかるということは、実にポジティブなことなのだと彼等の音は鳴っている。ソウル・フラワー・ユニオン(以下、SFU)史上最もストレートかつ、ポップな作品と呼んでしまっていいだろう。伸びやかに広がる音と言葉が、すぐそこまで届いてくる。
3年振りの新作”カンデ・ディアスポラ”。この3年間の活動の充実がここまで伝わってくる素晴らしい仕上がりだ。この3年間、彼らは、パレスチナ難民キャンプで演奏会を催したり、辺野古の基地移設問題に反対する『ピース・ミュージック・フェスタ』を主宰したりと、辺境を飛び回っていた。そんな彼らが起こした摩擦熱が、見事に音に鳴っている。全15曲、74分収録と気合も十分な内容である。
リリースまでの1年半、3枚のマキシ・シングルをリリースした彼等だが、これだけコンスタントにリリースを重ねる(しかもシングル盤を)というのはこれまでにないパターン。各作品には新曲+ライブ音源が6-7曲詰められており、実に充実した内容だった。そんなリリース・スケジュールに「聞かせたい歌があるからちょっと聞いてや」とバンドの力の抜けた具合を感じていたが、その推測もあながち間違っていないと今作を聞き確信している。
そんな力の抜け具合が、実に端的に鳴っているのが、冒頭を飾る『ムーンライト・ファンファーレ』のイントロに鳴る三線の音。これまでだったら、気張ってフューチャーされていた音が、自然に楽曲の中に溶け込んでいる。思い切り沖縄民謡な『辺野古節』が、このフォーマットのバンドの作品に自然に同居する様は本当に凄い。様々な音楽のエッセンスを持ちつつも結果として音楽しか鳴っていなという今作の音に、SFUジャンル分け不要説が完結した感がある。中川敬(Vo&G)の言葉にしてもそうだ。目線は完全に我等と一緒。「おっぱい」なんて言葉を声高々と唄うキャラじゃなかった。弱者やら、世界の不条理にスポットを当てる彼等の結論として、「生きていくのだ」という明快な解答を歌として届けることの意義が、これまでになく伝わってくる。歌を歌えば、ちょっとだけ幸せになれる。そんなことを改めて思い出させる強さが作品全体を包んでいる。
歌が流れる時、それを受取る側との間には空間が出来上がる。受け手の感情が揺れるということはそういうことだ。SFUはそれを地できたバンド。そこからの広がりが彼等の最大の強みだとすれば、今作は新たな繋がりを作り上げるにふさわしい作品だ。中川の歌声は、自分の中に存在している「うた」を呼び覚ましてくれる。それは新しい「うた」を作り出す可能性を秘めているのだ。”カンデ・ディアスポラ”(解放された唄)の続きはまだまだこれから。そんな希望に満ちた摩擦熱を起こす傑作だ。
10 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:CD
_ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
⊂彡
すばらしい!
今、世界中で恐慌の不安。自由経済は鬼子になった。食料が足りない。テロが止まらない。
日本では派遣社員が首を切られ、医療が崩壊し、裁判員制度がはじまる。常識で量れない犯罪に吐気がする。食物は毒入りだと、信用できないマスコミが報道する。
人の歌がリアリティを失い、ボーカロイドがリアルな時代(いや、ミク歌好きですけどねマジで)。
でもこのディスクからは、人の声がリアリティを持って響いてくる。奇跡的なことだと思う。
結成されたときから彼らが拘り続けてきた、人の生死の重さ、自由の価値、生きることの苦しみと喜び。
いつしか彼らの音楽には他にない説得力が宿った。
この音楽を聴いていると、僕はまだこの世界に足をつけて歩いていくことが出来ると感じる。
明日がどうなるか分からない世界で不安に戦きながらも、生きることを楽しむことが出来るのだと思える。
ソウルフラワーユニオンは、ここに至って世界最強のバンドになった。
皆、聴け!
そしておっぱい!おっぱい!とコールしよう!
20 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 西京BOY
殿堂入りレビュアー トップ50レビュアー
形式:CD
あの中川敬自身のすべてを詰め込んだような大作「ロロサエ・モナムール」から3年・・・SOUL FLOWER UNION待望のニュー・アルバム。
その名も「カンテ・ディアスポラ」。
今回は陽性のビートとサウンドが耳に残る割りと軽快なアルバムに仕上がっている。
ここからソウルフラワーを聴き始めるのもいいのではないか、と思うくらい開かれた楽曲たち。
シングル曲もコンスタントに切っており、その意味でも入り口としては最適だと思う。
世界情勢や人間の根本的な醜さにスポットをあてつつも、最終的には「生きていこう」という
ポジティブかつ原始的なメッセージが心に残る、個人的にはソウルフラワーにはそんなイメージを抱いていて、
そしてそれは今作でも健在している。 どの楽曲も「本音のポジティビティ」に満ちていて
そこに無責任や安易さは存在していない。 それがよく伝わる歌い方をされている。
シングルにもなった「ラヴィエベル〜人生は素晴らしい!」にそれが最も顕著に表れていると思う。
人生は素晴らしい、と言い放った後で人生はクソったれ、と否定してみせる。矛盾のようにも思えるが
個人的にはそれこそが本質だと思った。素晴らしいがクソったれ、クソったれだが素晴らしくもある。と。
童謡や民俗音楽のエッセンスを入れ込みつつも、歌詞やサウンドから発せられるバンドアンサンブルの素晴らしさ。そして楽しさ!
「スクリューボール・コメディ」の時はまだ形容できた気もするが、前作と今作を聴いた感じ、
正直これはオリジナルというか、どの枠にも当てはまらない感じがした。(実質的にはロックバンドだと思うが)
つまりはソウルフラワーの音楽としか言えないというか。 唯一つ確実に思うのは「素敵な歌が存分に響いてる」、ということ。
ほぼ全曲アップテンポなこの作品は、過去最大限に「歌」の力が発揮されていると感じた。
「月光ファンファーレ」の不穏でもあり希望も感じさせる力強さ、「寝顔を見せて」の圧倒的な心地よさ、
「パレスチナ」のまるで呪文を唱えるように歌われる歌詞の妙、また「非公式な夜」は精一杯の希望を貰えるような歌が響いている。
ゴスペルの要素を感じさせる部分もあり、音楽的な幅はこれ以上ないくらい広く深い。
「歌は自由をめざす!」、かつてのキャッチコピーの通り、現実を生き抜くための歌と、
既存の枠からはみだした自由で柔軟なサウンドメイクはむしろ勢いを増している。
で、前述の通り元気一杯でウキウキできる楽曲が沢山詰まっているので、ここから聴いて欲しい、とも思います。初心者にもオススメ。
こういう歌が売れなきゃ駄目な気もする。
最後に、「もっとおっぱい」の歌詞には共感せざるを得なかった。
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