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8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
静かな冒険,
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レビュー対象商品: カンガルー・ノート (新潮文庫) (文庫)
奇想天外なストーリーなのに、慌しさがない、とても「静かさ」を感じる物語です。特に下がり目の少女が歌う「人さらいの歌」は奇抜な歌詞なのに、物悲しくそしてとても「静か」なのです。それはあたかも深い海の底へとゆっくりゆっくり沈んでいくかのよう、ジムノペディを聴いた後のような深い印象を残してゆくとても静かな冒険です。
16 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
人間らしさ,
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レビュー対象商品: カンガルー・ノート (新潮文庫) (文庫)
奇想天外なストーリーの裏に流れる静かな死への恐怖。きっと作者自身が病院のベッドの上で描いた冒険物語をそのまま筆にしたのでしょう。着実に消えゆく生命の火と、それに抗う事のできない運命の厳しさを実感しながらの過酷な執筆活動だったのでしょう。カンガルーの袋の中に希望の光が入っていますように。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
死のにおい,
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レビュー対象商品: カンガルー・ノート (新潮文庫) (文庫)
「足にかいわれ大根がはえて、ベッドにくくりつけられて黄泉の国をさまよい歩く物語」。
あらすじをものすごく大雑把に述べれば、こんな感じになる。 なんとも荒唐無稽だが、実際に読めば感じるのは、常軌を逸したエキセントリックではない。 むしろ見ないふりをしている不安の種が育つような、不気味さがじわりと迫る。 遺作というだけあって、あちこちに死のにおいが撒き散らされている。 病気、病院、看護婦、ベッド、賽の河原… この視野のせまさが、まるでベッドから起きられない病人が、夢うつつの妄想の中で生み出した物語という印象を受ける。 だんだん、背中にベッドの気配を感じ、「ひとつ積んでは父のため、ふたつ積んでは母のため」という賽の河原の積み歌が聞こえてくるような気がする。
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