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カンガルー・ノート (新潮文庫)
 
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カンガルー・ノート (新潮文庫) [文庫]

安部 公房
5つ星のうち 4.9  レビューをすべて見る (13件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

ある朝突然、〈かいわれ大根〉が脛に自生していた男。訪れた医院で、麻酔を打たれ意識を失くした彼は、目覚めるとベッドに括り付けられていた。硫黄温泉行きを医者から宣告された彼を載せ、生命維持装置付きのベッドは、滑らかに動き出した…。坑道から運河へ、賽の河原から共同病室へ―果てなき冥府巡りの末に彼が辿り着いた先とは。急逝が惜しまれる国際的作家の最後の長編。

登録情報

  • 文庫: 223ページ
  • 出版社: 新潮社 (1995/01)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4101121249
  • ISBN-13: 978-4101121246
  • 発売日: 1995/01
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.9  レビューをすべて見る (13件のカスタマーレビュー)
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静かな冒険 2003/12/14
形式:文庫
奇想天外なストーリーなのに、慌しさがない、とても「静かさ」を感じる物語です。特に下がり目の少女が歌う「人さらいの歌」は奇抜な歌詞なのに、物悲しくそしてとても「静か」なのです。それはあたかも深い海の底へとゆっくりゆっくり沈んでいくかのよう、ジムノペディを聴いた後のような深い印象を残してゆくとても静かな冒険です。
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人間らしさ 2001/8/15
形式:文庫
奇想天外なストーリーの裏に流れる静かな死への恐怖。きっと作者自身が病院のベッドの上で描いた冒険物語をそのまま筆にしたのでしょう。着実に消えゆく生命の火と、それに抗う事のできない運命の厳しさを実感しながらの過酷な執筆活動だったのでしょう。カンガルーの袋の中に希望の光が入っていますように。
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死のにおい 2007/10/27
形式:文庫
「足にかいわれ大根がはえて、ベッドにくくりつけられて黄泉の国をさまよい歩く物語」。

あらすじをものすごく大雑把に述べれば、こんな感じになる。
なんとも荒唐無稽だが、実際に読めば感じるのは、常軌を逸したエキセントリックではない。
むしろ見ないふりをしている不安の種が育つような、不気味さがじわりと迫る。

遺作というだけあって、あちこちに死のにおいが撒き散らされている。
病気、病院、看護婦、ベッド、賽の河原…
この視野のせまさが、まるでベッドから起きられない病人が、夢うつつの妄想の中で生み出した物語という印象を受ける。

だんだん、背中にベッドの気配を感じ、「ひとつ積んでは父のため、ふたつ積んでは母のため」という賽の河原の積み歌が聞こえてくるような気がする。
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