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カルヴィーノ アメリカ講義――新たな千年紀のための六つのメモ (岩波文庫)
 
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カルヴィーノ アメリカ講義――新たな千年紀のための六つのメモ (岩波文庫) [文庫]

イタロ・カルヴィーノ , 米川 良夫 , 和田 忠彦
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

これからの文学に必要なもの――それは「軽さ」「速さ」「正確さ」「視覚性」「多様性」……である。神話や古今の名著名作、さらには科学者や宗教家の文献までをも考察の対象に収めながら、自らが作家として目指してきたところを示し、紀元3000年にいたるまでの長大な未来を視野に入れて疲弊した現代文学を甦らせる処方を語るカルヴィーノの遺著。

内容(「BOOK」データベースより)

これからの文学に必要なもの―それは「軽さ」「速さ」「正確さ」「視覚性」「多様性」…である。神話や古今の名著名作を考察の対象に収めながら、自らが作家として目指してきたところを示しつつ、紀元三千年にいたるまでの長大な未来を視野に入れて、疲弊した現代文学を甦らせる処方を語るカルヴィーノ(1923‐85)の遺著。ハーヴァード大学ノートン詩学講義(1985‐86)のために準備された草稿。

登録情報

  • 文庫: 320ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2011/4/27)
  • ISBN-10: 4003270959
  • ISBN-13: 978-4003270950
  • 発売日: 2011/4/27
  • 商品の寸法: 14.6 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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本書には6回予定の講義のうちの5回分の講義草稿−軽さ、速さ、正確さ、視覚性、多様性−に、その講義の前/後に語られたかもしれない草稿−始まりと終わりーが「補遺」として加えられ収録されています。
和田忠彦さんは「解説」で“まずは一度全巻を通して、次いで、・・・この「始まりと終わり」から読み始はじめて第一回にもどる、そんな読み方をしてくださると、いっそうカルヴィーノの意図に近づくことができるのでは”と言っています。
そして私は本書を読んだ後、「持っているカルヴィーノの著作をもう一度読み返した後、この本に戻って来たいな」と思いました。

他分野にわたる評言や自己について語る様は、その意図することのすべてを私が理解できているわけではありませんが、彼の文学への取り組み姿勢や文学の持つこれからの可能性を強く感じさせるものです。

カルヴィーノの作品を呼んだことのある方にはもちろん、文章の書き手、読み手にかかわらず、文章に正面から取り組んでいる方にお勧めの一冊です。
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By 純丘曜彰 教授博士 VINE™ メンバー
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カルヴィーノ、なんて言っても知らないだろう。戦後イタリアの国民的人気作家だ。寓話的ファンタジーを得意としている。その彼が1985年にハーバード大学に招聘され、連続講義を行った。その遺稿がこれだ。

彼は、文に書く、ということの意義を6つに整理する。軽さ、速さ、正確さ、視覚性、多様性、一貫性。なぜわざわざ文にするのか、存在の重さを離れ、出来事のつながりを駆け抜け、現実よりも綿密に、幻想に本質を掴み、世界を総覧する。残念ながら、一貫性に関する第6講義の遺稿は無い。その一方、講義では使われなかった、「始まりと終わり」という第8講義のメモが入っている。

欧米の諸大学の文芸学で驚かされるのは、日本の諸大学の文学部のような、ちまい作品解説や作家研究などやっていない、ということ。文学というのは、あくまで哲学のひとつで、古今東西の書かれたものどもを一網打尽、縦横無尽に我がものとして語り取る。このカルヴィーノの講義も、その種のもので、エジプト神話や、ボッカチオ、ドンキホーテ、シェイクスピアから、近年のボルヘス、そしてSFやファンタジーまで、人間の書き伝えたものとして、まったく同列、同時代的に扱い、そこから自分が、21世紀が、文でなにをすべきかを語り出す。

こういう文芸学の基本が違いすぎて、日本では理解されがたい、と思う。だが、そんなことは関係ない。いま、言葉に携わるなら、当然に読んでおくべきものだ。小手先でうまい文を書こうとする前に、文を書く、ということが何をすることなのか、この講義を通じて、しっかりと考えておこう。
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