登録情報
|
|
あなたの意見や感想を教えてください:
|
||||||||||||||||||||||
|
最も参考になったカスタマーレビュー
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
とても面白かったです,
By
レビュー対象商品: カルトローレ (単行本)
初めてこの著者の作品を読みましたが、幻想的で面白かったです。たぶん架空世界を舞台にした寓話なんでしょうけれど、衣装や料理等がなんとなく中央アジアか中近東の風俗を連想させる点と、文様がこの世界では重要な意味を持っていて、それを表現する手段として編み物と刺繍が度々現れるところが私は特に気に入りました。 そのあたりに興味をお持ちの方には、ストーリーは別にしても魅力的だと思います。 起承転結のはっきりしない淡々とした物語ですが、登場人物のところどころ意味が掴めない謎めいた語り口と相まって、不思議な読後感でした。
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
読後感がいい,
By
レビュー対象商品: カルトローレ (単行本)
長野まゆみさんの作品の多くは、ぼーっとして読んでいてもうっとり読める、疲れた頭に有り難いものが多いが、この作品はいつもの倍以上は出てくる華麗な装飾とうまそうな美しい食品で満ちあふれているため、ぼんやり読んでいると、わたしのような国語6ぐらいの読者はメインストーリーを見失うだろう。それでもテレビジョン・シティあたりほど難解でもないので、そんなにシャカリキで頑張らなくてもなんとか理解は可能だ。字が小さめでいっぱい印刷してある…ということはいつもより長いのだろう。世界観と固有の定義が目に馴染むとさらさらと一気によめるようになり爽快なのだが、慣れるまで一苦労だ。逆に言えば複数回読んでも楽しめて、おいしい作ということになる。長野まゆみさんの作品はたまに読み終わった後ものすごく物悲しくなったり後味がわるかったりするものがあるが、この作品はなんというか、ほんのりとした愛のようなものが全体に行き渡っていて「大切に愛されている」という読後感が残る。それは主人公だけでなく主要人物が4人ともそうで、心地よく読み終われた。 装丁も美しいので、本棚に欲しい一冊。少年アリス以来、久しぶりにハードカバーで欲しいと思った。
6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
タフィが語る謎めいた世界,
By
レビュー対象商品: カルトローレ (単行本)
長野さんの本は、いつも装丁も素敵。この本も装丁、表紙がとても綺麗。アンティークのようなさまざまなレースが美しい。 独特の渇いた文体。淡々とした語りに浸るうち、またしても長野さんの世界が私を摂りこみ 軽い船酔いにも似た感覚を得る。 キビ色の沙漠にある自治区、タッシルを舞台に繰り広げられる幻想的な話。 近未来と思しき世界と、遙か古代がぴったりと寄り添ったような世界が 渾然一体となって在る。 地上と関わらずに数百年もの間、独自の文化を育んだ《船》。 地上の生活と職業のための適応化プログラム。 《船》の人間が残したらしい109冊の全頁糊付けされた航海日誌「カルトローレ」。 それを解読するのが仕事の、主人公タフィが語り語る世界は、なんとも不可思議だ。 《船》の記憶。図案室。編み物の設計図。伝承される紋様。水を操る少年ワタ。 呪術めいたできごと。刺繍の意味……キーワードがうねり、絡みあう。 タフィが関わることになる人々も、どこか翳りを持ち、はっきりとした像を結ばない。 登場人物たちの結構アクティブな動きがあるのに、物語世界の印象は“静”。 たゆたい流れ、浮かんでは消えるがごとき語り。 存在の不確かさということが満ち満ちた物語だ。 沙(すな)が風紋を刻々と刻むように、変容し続ける物語の揺れが 心地よかった。
あなたの意見や感想を教えてください: 自分のレビューを作成する
|
最近のカスタマーレビュー |
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|