元学会幹部などの関係者からの証言を元に、第1章「創価学園/創価大学」、第2章「SGI」といった項目ごとにそれらの正体・狙いを説明しつつ、創価学会の起こりから変遷、特質といったものを、鋭い分析と共に解説してくれるので、初心者が創価学会=池田大作の全体像を理解するには格好の、非常に優れた本である。
第1章「創価学園、創価大学」で描かれるのは、オウムや統一協会でおなじみの「洗脳」の実態であり、これら教育機関は、金づるであり自分の分身でもある学会員を増やし、洗脳を強化するする手段としての存在であることが明らかにされる。
国や都から補助金を受ける公の学校でありながら、実態は池田大作の意のままにコントロールされる「私的機関」なのである。
第2章「SGI」では、政教一致などの弱点を持ち、常に攻撃を受け易い立場にある創価学会に代わる、池田大作の「城」として利用されているのがSGI。ほとんどダミー会社のようなもので、創価学会で稼いだ資金の多くがSGIに移される。
第3章「世界桂冠詩人」では、芸術家の仮面をかぶることで世間からの風当たりを弱くするとともに、ノーベル平和賞を狙う戦略が明らかにされる。
第4章「創価学会と日蓮正宗、抗争の迷路」では、日蓮宗がその礎を置く仏教の起こりから、日蓮宗の発祥、創価学会の創設に至るまでの経緯を非常に詳しく解説している。創価学会の基本的性格を理解する上で非常に参考になる章である。
第5章「カルトとしての創価学会」では、カルト対策先進国であるフランスにおける「カルトの定義」に照らし合わせて創価学会のカルト性を検証している。ちなみに、創価学会はフランスにおいては会員数、資産の両方で3番目の規模のカルトと認識されている。
出版が2000年であるため、書かれている政治状況が古くて違和感があるが、今読んでもその分析は現在の創価学会に通用するものであり、購入を控えるべき本ではないと言い切れる。