今年のジャズ・ベスト盤は本作でもう決まっも同然かと思える程の傑作である。全11曲のうち、メセニー・メルドー・カルテットの演奏が7曲、メセニー・メルドー・デュエットの曲が4曲(2,4,6、11曲目)。色分けすると、カルテットの曲が動でデュエットの曲が静。このバランスのとれた構成がよい。カルテットの曲は優れたリズム陣にのって繰り広げられるメセニーとメルドーの演奏がパットの名盤「ライク・マインズ」あるいは「99/00」を彷彿とさせるかの如く躍動感に満ちている。それらの曲に挟まれて、デュエットの曲も単調になることなく、凛とした静謐な気品を漂わせる。42弦ギターを駆使した2曲目の美しさは称える適当な言葉が思いつかない程素晴しい。カルテットの曲も躍動感をみなぎらせた演奏ばかりでなく、終盤2曲(9曲目、10曲目)は落ち着いた味わいの心地よい演奏を聴かせてくれる。そして最後をデュエットで締めくくる。憎いほど計算された演出。貴方も是非この充実の73分を堪能して下さい。