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カラー版 錦絵の中の朝鮮と中国―幕末・明治の日本人のまなざし
 
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カラー版 錦絵の中の朝鮮と中国―幕末・明治の日本人のまなざし [単行本]

姜 徳相
5つ星のうち 3.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

開化絵・横浜絵などとも呼ばれた幕末・明治の錦絵は、「征韓論」、壬午軍人暴動、日清・日露戦争などを美しいカラーで報道し、時代を代表するメディアになった。幕末から描き始められた「神功皇后の三韓征伐」、元寇、豊臣秀吉と文禄・慶長役、加藤清正の「虎狩」等の錦絵を含め一三〇点余を収録し、当時の朝鮮・中国観に与えた影響を考える。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

姜 徳相
1932年生れ。朝鮮近現代史専攻。滋賀県立大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 93ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2007/10/25)
  • ISBN-10: 4000242539
  • ISBN-13: 978-4000242530
  • 発売日: 2007/10/25
  • 商品の寸法: 25.2 x 18.4 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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By 濱哲
形式:単行本|Amazonが確認した購入
中国や朝鮮に向けた明治期日本人の眼差しが、典型的な軍事力奉信のそれで、本書が取り上げた「錦絵」という、もっぱら一般庶民を対象とした平明な媒体のところからして、すでに中国人、朝鮮人への侮蔑感情を養うばかりに方向づけられていたことが、まことに実感として好く解る書籍になっている。
何の衒いもなく「強い」ことが唯一「正義の証し」であり、腕力で劣った者に対し「劣等」、あるいは「悪役」というイメージを当てはめて憚らなかった戦前期日本人の独善的なアジア観が、いつ、何処で、どのように形成されたかを明らかにするものと高く評価する(ただし、実際に錦絵に描かれたような双方白刃を揮っての激突が日清戦争で生じたことは一度もなく、この戦国絵巻のような戦闘場面は、あくまでも画家が想像で描いたフィクションなのは、予めご承知いただきたい)。
が、しかし、「韓日戦争」なる決付けとなると、歪曲も甚だしく、まるで評価できない。
おそらく軍事知識皆無のため、手にした資料に記載ある事実を、予断から誤って解釈してしまったのだろうが、単発式村田銃しか持たない僅か2個大隊1200人の兵力で何ができると思うのか。
日本による朝鮮支配の不当性を強調するあまり、しばしば、ものごとを合理的に捉える眼を自分から曇らせてしまう事例を見掛けるが、本書も、その一つ。
機関銃を装備して要塞に立籠もった1個大隊の将兵に、槍しか持たない人民軍3千が押寄せた(ズールー戦争)というなら知らず、日露戦争後の義兵蜂起のとき、1個師団(約1万5千人)以上を投入した日本軍が、どれほど翻弄されたか、どれほど鎮圧に歳月を必要としたか、比べてみれば容易に解ること。
東学党第2次叛乱にさいし、鎮圧に向かった戦意の低い李氏朝鮮国軍隊の背後で、日本軍が督戦隊の役割を果たしたこと、討伐軍が叛徒と民衆を区別せずに暴虐だったこと、とくに強固な叛徒には日本軍が率先して立ち向かったことなどの事実は否定しない。しかしながら、嫌々であろうと何であろうと、討伐軍の主力は朝鮮軍だったし、これが日・朝両国軍共同の軍事作戦だったことは、いまさら隠しようもない。
短絡的に「韓日戦争だった」と事実を捻じ曲げ、李氏朝鮮王朝みずからが果たした役割に頬っ被りを決め込むなど、低級な「反日宣伝」たる謗りを免れるものではない。こんな姑息で底の割れたズルをすることは、「日本は朝鮮で良いこともした」式の論者に植民地朝鮮統治を賛美する材料を提供するようなものではないか。却って彼らを勢いづかせてしまうと、どうして気付かないのだろうか。
貴重な資料を発掘した研究には大いに敬服させられた。しかし、このような偏見に満ちた執筆姿勢が、すべてを無に帰したというべき。
この問題、一部では知られていたが、一次資料がきわめて限られ、実態が正確にはよく分からなかったのが本当のところ。さらなる資料の発掘と研究の進展を期待したい。
このレビューは参考になりましたか?
11 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By レット・イット・ブリード VINE™ メンバー
形式:単行本
 「明治の戦争は正しかった」という「司馬遼太郎史観」は、司馬氏が存命中には、「映像化」が許可されなかった「坂の上の雲」がいよいよNHKのドラマとして放映されようとしている今の日本において、確固たる「国民のコンセンサス」になっているようである。

 ドラマ放映後はいよいよ「国民のコモンセンス」になろう。

 しかし、「日清・日露という二つの明治の戦争」の前に「日韓戦争」があったのを日本の国民の何人が「知って」いるのだろうか。正に歴史から「消された日韓戦争」。

 司馬氏が「日韓戦争」を知っていたかどうかは不明だが、

 司馬氏が「坂の上の雲」の映像化を「不許可」にしていた事実と日本の歴史に「日韓戦争」があったことは、おそらく無関係ではないだろう。

 他国の領土内で行った戦争を「自国のプライド」とする「コモンセンス」に本書は「疑問」を投げかける。本書の錦絵は、韓国人や中国人が描いたものではない。本書の錦絵は「日本人の手による歴史」なのだ。だとすれば、消されてはならないだろう。
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