私は海外にいくとほとんどインド料理店と広東料理が夕食の定番です。インド料理は、初日はrogan josh, 2日目はvindaloo,3日目はbyriani(??)、4日目は、キーマといった具合です。というわけで、普通だったらこの種の本はパスしてしまうのですが(読むよりは食べた方がいい!)、どういうわけか著者の経歴を見て懐かしくなって読んでしまいました。著者はインド史の専門の学者でインドには前後通算して8年も滞在した人物です。それも最初の滞在は1961年というはるか彼方の伝説の時代です。中にはウーティのYWCAでのanglo indianのおばさんとの交流まででてくるほどです。最初の学食や寮でのインド料理の経験から話はスタートしますが、著者が強調するのは家庭料理の多様性とすばらしさです。話はどうしても南インド、マドラス、ケララ、マイソールやスリランカが中心となりラジャスターンなどは取り上げられませんが、できるだけ様々な地方のインド料理を紹介しようとしています。南のスパイスと北の乳製品の混合をインド料理の本質と捉えそこに多様性の中の統一を見出すのはさすが学者のインド料理本です。我が家でも南インド出身のコックと別なコックが作る料理はそれなりの差がありましたね。ところどころ触れられるインド史の解釈の部分は若干ご愛嬌ですが、どうしてこれが岩波ジュニア新書なのでしょう。