創業から数十年、下手すると数百年という老舗料理店20軒をオールカラーで紹介しています。所在地はローマ以北の13都市で、一般旅行ガイドにのっていない街はトレヴィーゾとブッセートだけです。これらも全く無名というわけではなくFSも通っていて前者はヴェネトのもう一つの水の都で後者はイタリアオペラファンなら必ず名前は知っています。案内図をみると市街中心から離れているのは4店くらいで、旅行者の利用の便を考慮したセレクトです。その他住所、電話番号、営業時間、休日、アクセス、予算と基本情報も完全です。各店の写真は料理5品くらいまで、経営者、内部、外観でときにはさまれる都市のランドマーク的な建築が気分を盛り上げます。こういう店を訪れるのはその都市の名物(料理)を食するということらしい。ミラノ仔牛骨髄入り脛肉煮込み・サフランで黄色い米・仔牛のカツ、ジェノヴァご当地ペーストで和えたパスタ・魚介と野菜のサラダ(表紙ご参照)、ヴェネツィアくもガニ・干し鱈ペーストととうもろこし粉の餅、バッサーノ・デル・グラッパワインの糟とり焼酎、トレヴィーゾ赤ちしゃ、トリエステいんげん豆スープ、ヴェローナ馬肉の煮込み、エミリアロマーニャ州生ハム・年代物バルサミコ酢・弱発泡性赤ワイン、フィレンツェTボーンステーキ・白いんげん豆煮、ローマ牛尾シチュー・朝鮮あざみ花托などなど。評価は紙質のせいか仕上がりがやや暗い感じなのと、要予約の店が半数をこえ個人的にイタリア語で電話なんて無理だし本来客層ではないようなので減点。配偶者に電話してもらって「マスエッリ」で夕食してみた。メニューはイタリア語表記に並べて英語表記あり。ビール小瓶×2、20ユーロのスパークリングワインロゼ1、ミネラルウオーター1でプリモ、セコンド、ドルチェ、カフェで1名平均50ユーロ弱。注文しないが、つきだし(ポテトの無味のクリームをラルドの塩味で食べさせる)から始まる。兎肉ミンチクリーム味のパスタは芯の残るゆで方(というより手打ちか)でなく(かといってスペインや日本のナポリタンのようなぐだぐだではない)自分好みでうまいが東京の「高級」レストラン並みの量、満腹になるかと心配したが全体では無問題。コストレッタは骨付きで当たり前ながら油切れは完璧、ポテトオーブン焼きが添えてある。午後8時30分には満席、記述どおり夜は予約は必須であろう。客は常連ばかりのようでラフな服装の方も多いが外国人は皆無。滞在2時間、まずまずの一夜でした。