カラヴァッジョの世界的権威である著者が、サントリー学芸賞を受賞した『カラヴァッジョ』に続き出版したカラヴァッジョ入門書。
本書ではカラヴァッジョの名画の見どころとその解釈を助ける知識とが平易にしかも的確に理解できるように書かれている。特に、著者が初めて作品とであったときの衝撃と感銘をおりまぜ、作品の崇高性、一番言葉にし辛いところを、ものの見事に表現されている文章は、バロック美術のみならず美術史全てに精通した著者だからこそ描き出すことのできる世界であり、圧巻である。
また今回の作品は、著者と作品の初めての出会いのエピソードが沢山含まれ、大阪弁で裁判の陳述を描き出すなどおもわず美術の専門書を読んでいるのも忘れるくらい笑いにあふれるエキサイティングな内容である。
神戸で大人気の著者の講演会を、ライブ感覚で楽しめ、『カラヴァッジョへの旅』という名の通り、美術史に精通しているかたは勿論、一般の読者が入っていくのにもとてもお勧めの一品である。