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カラヤンと日本人 (日経プレミアシリーズ)
 
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カラヤンと日本人 (日経プレミアシリーズ) [新書]

小松 潔
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

なぜクラシックといえばカラヤンなのか?初来日の際に行動を共にした元N響コンサートマスター、ベルリン・フィル楽員、代役でステージに立った指揮者など多くの証言で綴るマエストロの素顔。生誕一〇〇年を迎え、稀代のスター指揮者と日本人の幸福な出会いを描く。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

小松 潔
日本経済新聞社東京本社編集局勤務。1958年神奈川県座間市生まれ。1983年日本経済新聞社入社。90年~93年、2000年~03年ベルリン支局駐在(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 237ページ
  • 出版社: 日本経済新聞出版社 (2008/07)
  • ISBN-10: 4532260108
  • ISBN-13: 978-4532260101
  • 発売日: 2008/07
  • 商品の寸法: 17.2 x 11 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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By 21世紀のケインジアン トップ500レビュアー
形式:新書
今年はカラヤン生誕100周年である。しかし、そのことがクラシックファンの間でもあまり
盛り上がっていないことは、さすがのアンチ・カラヤン派の私にとっても残念なことである。往年はカラヤンは指揮者の代名詞とも言える時代があり、ベルリンフィルの首席指揮者、ウィーン国立歌劇場の音楽総監督、ザルツブルグ音楽祭の総監督、ミラノ・スカラ座ドイツオペラ部門の首席指揮者の座をすべて手中にし、「帝王」と呼ばれ全世界で売ったレコード・CDは、1億枚以上といわれる栄光の時代を知る身には、アンチ・カラヤンファンであっても一抹の寂しさを感じざるを得ない。

カラヤンは多くのファンに賞賛された大スターであったが、一方、権力やカネを一手に握り、またその音楽も外面的に仕上げるすぎるなどと批判的に取り上げられることも多々あり、カラヤン派とアンチ・カラヤン派の永遠に結論の出ない論争は大いに盛り上がったものである。

本書は小学生の時に、カラヤンを知り、その後、カラヤン亡き後の今に至るまでカラヤンを追っかけてきた日経記者の力作であり、カラヤンの実像に肉迫しているとの印象を強く持った。

また、本書の題名にもあるように、カラヤンと日本の強い関係についても多くのスペースが割かれている。それは、ソニーという日本企業とカラヤンとのビジネス上のつながり、そして声楽家からソニーのトップに上り詰めた大賀氏がカラヤンと特別の親交があったため、世界的に見ても、欧州以外の地域ではカラヤンと日本の結びつきは我々の想像以上に強いものであったことが本書を読むと良くわかる。

一時期、クラシックファンの間でカラヤンかクライバーかという論争があったが、本書によると、そのクライバーは実はカラヤンを尊敬していたというエピソードには本当に驚いた。

カラヤンは膨大なCDやレコードを売っているが、ベルリンフィルの楽員の間では「本当はライブの方が凄い」という声が多かったというエピソードにはアンチ・カラヤン派の私もうなずける体験をしている。

小学5年生の時、私は学校を休み、一人広島から大阪のフェスティバルホールまで行き、カラヤン指揮のベルリンフィルのコンサートに行った。最後の曲であるドボルザークの交響曲第8番のフィナーレの部分になったとき、それまで、「いわゆるカラヤンスタイル」の演奏であったのが、突然、指揮するカラヤンもオケのメンバーも様子が変わり、音楽もライオンが牙をむいて向かってくるような大音量と猛迫力になり、演奏は終わった。聴衆は大きな拍手とブラボーの声でその演奏を賞賛したのであった。本書を読みあれが「本当はライブの方が凄い」ということだったんだなと、遠い昔を思い出さされた。

ちなみに、アンチ・カラヤン派である私も演奏の最後のフィナーレの部分には圧倒され、演奏が終わった時には、腰が抜けたとは言わないが、しばらく席から立てなかったことを今なお、鮮明に記憶している。あの時に聞いたベルリンフィルの大音量は、冗談ではなく、フェスティバルホールの床の底が抜けるのではないかと心配したほど強烈であった。私も数多くのコンサートに行ったが、後にも先にもオーケストラのあのようなド迫力の音は聞いたことがない、それも音楽性を崩さずにだ!

本書には、この他「CDの録音時間を決めたのはカラヤンなのか?」など、クラシックファンなら興味深いエピソードに満ちているが、それは本書を読んでのお楽しみとさせていただく。

ちなみに、アンチ・カラヤン派の私が崇拝するのはフルトヴェェングラーである。アンチ・カラヤン派の多くはフルトヴェングラーファンであったと思う。もちろん、本書には、その両者の関係に関わる興味ある部分も大きなテーマとして取り上げられている。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ER トップ1000レビュアー
形式:新書|Amazonが確認した購入
カラヤン好きな著者が書いただけあって、カラヤンを攻撃する内容は入っていない。

そもそも、俺にはカラヤンを批判する意味が分からない。
演奏の上手下手を語るならまだしも、指揮した音楽が表面的だとかいう評論家の、
その言葉こそが表面的なのではないかと思えてならない。
カラヤンがどんなことを考え、どんなものを目指したのか。
もちろん俺には分からないけれど、評論家だって同じはずだ。
自分にとってどう聴こえたかを述べるに留めておけば良い。
カラヤンがクラシックをダメにしたとか殺したとかなんとか、
そういう評論は、もはや評論とは言えない気がする。
抽象画を好きな人が、写実的な絵に対して「表面的」と批判しているような、
純文学を好きな人が、大衆小説を「レベルが低い」と揶揄しているような、
比べられないものを比べて、鬼の首を獲ったかのような態度に薄っぺらさを感じてしまう。
「ブログにでも書いとけ」という感じだ。

あ。
この本については。
カラヤン好きにはお勧め。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By FreshAir 殿堂入りレビュアー トップ10レビュアー
形式:新書
カラヤンとゆかりのある日本人でまず私が思い出すのは、指揮者の小澤征爾、ベルリンフィルのコンサートマスターである安永徹、同じくベルリンフィルで長期にわたってビオラ奏者を務めた土屋邦雄の3人の名前である。カラヤンは特に日本と関係の深い指揮者というわけでもないから、「カラヤンと日本人」というタイトルで本を出すのであれば、この3人は欠かせない。ところが、本書には、この3人のうち土屋氏のインタビューしか納められていない。

音楽が好きでこの本を開く人にとって、日本製楽器の話はまだしも、大賀氏との自家用ジェットをめぐるやりとりのような音楽と直接関係のないエピソードは、それほど重要ではない。実際、一番興味深く読めたのは、長年ベルリンフィルと連れ添った土屋氏のコメントだった。もし、これに、世界的指揮者の小澤氏、カラヤン時代にコンサートマスターに抜擢された安永氏の取材が加わっていれば、本書は一段深い内容になっていただろう。また、後半は明らかにネタ切れになっている。

カラヤン記念の年に出版を間に合わせたかったのだろうが、このタイトルで本を書くなら、小澤氏、安永氏への取材もきちんと行ってからにすべきだったろう。
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