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カラシニコフII
 
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カラシニコフII [単行本]

松本 仁一
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

「悪魔の銃」カラシニコフを切り口に、国家とは、武力とは何かを考える朝日新聞好評連載の書籍化第2弾。南米を舞台に、利潤のために地域の平和を無視して銃を売買する、アメリカをはじめとする大国のエゴとそれが引き起こす問題を報告。中央集権的な国家として存立するのが難しいアフガニスタンやイラクで、人々がカラシニコフに依存せざるを得ない実態を描く。パキスタン北部にある銃密造の村ダラのルポも収載。

内容(「BOOK」データベースより)

南米コロンビア・コカインの町メデジンで、紛争のつづくアフガニスタンやイラクで、パキスタン北西部・銃密造の村ダラで、自動小銃の存在が「国家」の姿を浮き彫りにした。国家とは何か。論文などではなかなか理解しにくいことが、「カラシニコフ」というキーワードを通じて見るとある程度分かりやすくなる。「悪魔の銃」カラシニコフ。ひとびとはなぜ銃に依存せずに生きられないのだろう。

登録情報

  • 単行本: 288ページ
  • 出版社: 朝日新聞社 (2006/5/3)
  • ISBN-10: 4022501650
  • ISBN-13: 978-4022501653
  • 発売日: 2006/5/3
  • 商品の寸法: 19 x 13.6 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 401,057位 (本のベストセラーを見る)
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31 人中、28人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
前作『カラシニコフ』から2年、松本氏の体を張った旅の続きです。これをまた本で読めるのはうれしい。

今度の旅は、南米コロンビア→アメリカ合衆国→パナマ→パキスタンの銃密造村→アフガニスタン→占領下イラク、というルート。著者が得意とするアフリカではなく、「麻薬」「対テロ」という、今もっとも熱い戦争が戦われている地域です。

貧困ゆえにコカイン密輸ゲリラに身を投じる若者。彼らが手にした中国製「ノリンコMAK」という怪しいAKを追うと、なぜか合衆国の銃器通販業者に至る。ペルーの日本大使館占拠事件の裏にも密輸AK。

パキスタンのパシュトゥン部族地域ではAKのコピーが手作りされている。コピーだけど職人の誇りがこもってます。なんだか明るい。カイバル峠を越えたアフガンでは、米軍主導の下AKで新アフガン国軍再建が進んでいる。フセインのいなくなったイラクでは…。

前作ではAKの運用実態を通して「失敗国家」とは何か、を考えました。本作ではAKが大量に流通する裏に「中国・アメリカという大国の影」を発見します。超大国が失敗国家を食い物にしている(AKの金額は微々たるものだが)。

パキスタンの密造村は、なんだか読んでてホッとします。物作りの現場というのは、たとえそれが密造AKでも、魅力的に見えるんですね。いいのかこんな感想で。ここやアフガン、イラクは「国家以前の部族社会」です。でも部族社会はそれなりに安定している。再建中のアフガン国軍の若者たちの話も楽しいのですが、この先に絶対、統一国家と部族社会が衝突するだろうと予測できるだけに、「国家って…?」と根本的な疑問を持ってしまう。考えさせる本です。

前作の、最後に環が閉じてきれいな円を描くような見事な構成とは違いますが、やはり読み応えがあります。そして、今作もちょっと登場するカラシニコフ氏が、とても微笑ましいです。
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形式:単行本
本書の前作は松本氏の優れたアフリカ・ルポの代表格と言えますが、その続編という事で、期待を膨らませて読みました。本書はその期待を全く裏切らない出来栄えに仕上がっています。本書で取り上げられるのは中南米と中東の国々であり、専門のアフリカを取り上げた前著に比べて掘り下げがやや浅い部分も所々ありますが、どのような国になぜカラシニコフが蔓延するのか、という疑問には十分納得できる仕上がりとなっています。
 コロンビア、パナマ、ペルーを始めとする中南米の国々では、国土の多くを占める山脈や、困窮する経済によって無法ゲリラの支配地域が生まれ、銃器密輸と麻薬密売が一体化する状況が生まれています。銃器が麻薬で取引され、カラシニコフの値段が世界一に押し上げられている状況は、銃が安い値段で買い叩かれるアフリカとは大きく異なる所です。
 パキスタンでは、パンジャブ人主体の国家への帰属意識が薄いパシュトゥン人によって、ダラ村に代表される部族支配地域が生まれ、ニセモノ銃が蔓延する原因となっています。
 アフガニスタンとイラクでは、多民族を統制した恐怖政治が崩壊した事で逆に、首都付近に武装解除に応じない集団を抱え、同じ国内に言葉の通じない民族を抱えるほどに国家への一体感の欠如した状況が生じ、国家形成や武力統制が困難になっています。
 アフリカの破綻国家と違って、本書で取り上げられた国々では、国民のために政府が努力する姿勢はあります。しかし共通するのは、様々な事情により、治安の掌握が徹底できていない事、警察や軍隊が信頼されず、大国から流れた銃が社会に溢れている事です。カラシニコフとは、法の支配や治安の掌握が及ばない地域に蔓延する、疫病の象徴だと言えます。治安が確保され、国民が危険に晒されない国家はどうすれば形成できるのか。国家と銃器の関係について、本書からは色々な事を考えさせられると思います。
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By 哲学する河童 トップ500レビュアー
形式:単行本
子供でも手軽に扱える上に、世界中に1億丁以上あると言われていることから、「小さな大量破壊兵器」とも「悪魔の銃」とも呼ばれる自動小銃、カラシニコフ。
本書はそのカラシニコフを通して、「国家」とは何かをもう一度考えてみようという目的で著者が様々な国を実際に旅して書いたルポルタージュ。

前作『カラシニコフ』はアフリカが扱われていたが、今作は南米・中央アジア・中東等様々で、それらの地域の人々がカラシニコフという「銃」とどのように暮らしているのかが本当によくわかるようになっている。
おそらくこれは、ほとんどの日本人には想像もできないような暮らしであって、前作に引き続き著者の熱心な取材が無ければこんな風にリアルに書くことはできなかったんじゃないかなあと思う。きっと何度か危ない目に遭ってるのではないか・・・

銃社会が良いとか悪いとかの議論が行われている場所とは全く関係の無い所で、実際に銃が無いと安心して生活もできないような地域がいくらでも存在しているという事実。
その事実を知るためには本書は格好の一冊である。

前作を飛ばして今作だけ読んでも十分理解できる内容になっているので、興味を持った方は是非一読を。
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