タイ、日本、韓国出身の監督が、過去、現代、未来、と異なる時代を舞台に描くオムニバス形式の3つの物語。 共通点は、釜山を舞台にした悲恋物語であること。
各国それぞれにいろいろなタイプの映画監督がいるとはいえ、まるで3つの国のイメージを代表するかのような作品になっていたのが印象的でした。
ヒロインがなぜかコアな女装をした男性。 なのに何の不思議さもなく大真面目にラブストーリーが展開され、時々ナンセンスなギャグが繰り広げられるタイの作品。
私的に一番の注目は、2大豪華スター俳優の夢の共演だった韓国作品。 怪しげなメイクや衣装で登場する二人の美しさはため息モノ。 特にふたりの幸せだった時間を回想するシーンは、本当にうっとりするほどでした。 が・・・。
哀しいラブストーリーかと思いきや、なんと、銃撃・流血・破壊が炸裂するバイオレンスの連続。 さらにアダルト的要素も加わった、かなり刺激の強い内容でした。
これって、韓国では前衛的な作品といえるのでしょうか? しかし、電極を頭に差し込んだり、未来の摩訶不思議な機器が旧式のスイッチ操作というのはいかがなものでしょう? SF的な細部の描写にも不自然さが否めません。 そしてあのラスト。 うぅ、私の理想のカップルがぁぁぁ・・・(涙)
そんな衝撃を救ってくれたのが、行定監督の作品。 日本映画が得意とする、主人公の心情をていねいに描写した印象的な映像と、日韓の交流も意識した良心的な内容で、唯一、見終ってジンと心に響いた映画でした。
観る人の感じ方によって、賛否が分かれる内容だと思います。 そこが、この作品のおもしろさといえるのかもしれませんが。