子供への読み聞かせにと、手に取った一冊だった。どちらかというと地味な題。地味な表紙。でも、読み始めたら、親子で夢中になってしまった。毎晩「続き読んで」とせがまれ、「もう遅いから読まない」というと本気で泣かれた。
子供のキモチ、がこんなに丹念に書き込まれた本に出会ったことがあったかなぁ。ないような気がする。池の主みたいな、おじいさんと出会うことで、つりにどんどん引き込まれて、楽しみを見つけいくケイタくんの気持ちが、手によるようにわかるんだなぁ。で、我が息子も、すっかり同調して、「釣りだ、釣りいくぅー!」と大はしゃぎ。そしてケイタくんの釣りを通して、なんか奇妙に自然と触れ合っている気がしてしまう、不思議。
一生釣り続けたおじいさんのことばが、すごくいいなぁ。「お前は、一匹のかめに、そんなに心を動かされたんじゃ。それで、いいんじゃよ。それが、出会いだ。」かみ締めるほどに味があるなぁ。釣りでも、なんでも、これから生きていく人生で、日々の暮らしの中で、我が息子にもそんな出会いをいっぱいしてほしい。私もしたい。
釣りのこと、池の生態のこと、子供の気持ち、長い人生、この一冊に宝物がいっぱい詰まっている。超お勧め。