2010年2月2、3日NYでの録音。このときH.ジョーンズ91歳、C.ヘイデン72歳。ハンクはこのチャーリーとの15年ぶりのデュオ第2弾が最後のスタジオ録音作と聞いている。
2人合わせて163歳という高齢デュオだが、枯れた味わい、と形容するのが似つかわしくないぐらい、力強さを感じる。快活なM3が良い例。
全体として、スローな黒人霊歌やトラディショナルがほとんどだが、2人に共通するアメリカの地にしっかり足のついた音楽への愛を込めて一音一音丹念に押し出される朴訥な叙情は、職人技が光る「至高」としかいいようがない、美しく、かつ聖性に満ちた純粋な音世界だ。
永眠する3カ月前にこのような傑作を録音していたとは、その大往生が惜しまれてならない。数々の名録音を遺してくれたハンクの冥福を祈るとともに、改めて感謝の念を捧げたい。
なお、M15は日本盤ボーナス・トラック。1曲でも多くこのデュオを聴きたいなら日本盤がお薦め。