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カムイ・ユーカラ―アイヌ・ラッ・クル伝 (平凡社ライブラリー)
 
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カムイ・ユーカラ―アイヌ・ラッ・クル伝 (平凡社ライブラリー) [新書]

山本 多助
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 897 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

ミソサザイの神、クマの神、カワウソ神や、ほかさまざまの神々が、知恵と勇気が報われる話、強情とひとりよがりが懲らされる話、天と地のはじまりの物語を謡う、アイヌの歴史と文化の結晶。

内容(「MARC」データベースより)

ミソサザイの神、クマの神、カワウソの神などさまざまなアイヌの神々が、知恵と勇気が報われる話、強情とひとりよがりが懲らされる話、天と地のはじまりの物語などを謡う。親から子へ語り継がれたアイヌの歴史と文化の結晶。*

登録情報

  • 新書: 202ページ
  • 出版社: 平凡社 (1993/11)
  • ISBN-10: 4582760260
  • ISBN-13: 978-4582760262
  • 発売日: 1993/11
  • 商品の寸法: 15.6 x 11.2 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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By Dolly the Cat トップ50レビュアー
形式:新書
 巻末のアイヌ学研究者の解説によると、口承叙事詩であるアイヌの物語は、その歴史や場所における内容の違いも不分明である上に、語り手がどんどん減り、物語自体にもいまだ未公開のものが多いらしい、とその研究は前途多難に読める。
 それでも、数少ない語り部の山本翁が文字として残した物語の一端を、この本では知ることができる。読みやすいリズミカルで力強い日本語(和語?)には、自然への素朴な畏敬の念があふれている。「造化の神さまは、この世の中にはけっしてむだな物は創造しておかない」という言葉どおり、たとえば、シマフクロウの神さまにいだかれ、その膝で眠る小さな鼻長ネズミの姿が描かれたカバーは印象的だ。
 創生の物語には世界共通の普遍さ、ちっぽけな人間の生死を超えるダイナミズムが感じられる。しかし、山野の動植物、稲妻や風、湖にさえ神を見出し、畏敬の念を抱く彼らの考えは、実はかつて日本人の心にも親しく存在していたものだろう、と懐かしく感じた。   
 一度だけ、節のついた短い語りをライブで聴いたことがあるが、細部まで言葉を完全に聞き取ることはままならなかったが、それは鳥肌が立つほど美しく、慈愛に満ちたものだった。少しずつでいいから、差別が逆差別とならないように、保存と再興、そして精密な研究を進めてもらいたいと心から思う。
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形式:新書
後書きを読むと、『ユーカラ・クル(語り手)も、聞き手も、渾然一体となって、民族の心をかきたて、その雰囲気にひたるのです。』とあります。かつては、娯楽の一部として、あるいは心の癒しとしても、語り継がれてきたのでしょう。

色々なカムイ(神様)が、自分自身のことをアイヌ(人間)に語る物語集です。北海道の東の地区(根室・釧路・北見・十勝)に伝わってきた物語とのことです。登場するカムイは、動植物のカムイから、国造りのカムイ、人間臭いカムイまで色々です。

動植物などの自然物や人が作った物まで、全て万物には魂が宿っているという考え方が、アイヌ民族にはあるようです。この中には、カムイが人間界に降りてきて何かに宿った物もあるようです。

過ちを犯したカムイや成敗されたカムイが語ったとされる物語が多く、上から目線の教訓談になることを上手に避けています。また、そんな筋書きであっても、最後には魂の救いが用意してあり、安心して読めます。心に自然に響き、読後感もすっきりしています。

創世物語では、聖なる者と邪なる者に対する、アイヌ民族の哲学が現れているように思います。邪なる者にも、最後の道が用意されており、勧善懲悪だけでは終わらない所に特徴があります。

私には、読めば、読むほど、深い意味が込められているように感じられます。大勢の長老に長年語り継がれていくうちに、自然に磨きあげられ、アイヌ民族の心根に合致した、社会道徳の精神を宿すようになったのではないでしょうか。

その心根は、アイヌ民族だけのものでなく、他の日本人にもあり、お人好し的な精神を善とする、共通の基盤があるように感じました。
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