泣く泣く★4の下。
著者の14冊目は、全29話で描かれた表題作長編『カミヤドリ』第1部の第24話から最終第29話まで。
ほか、巻頭カラー4頁。後描き漫画『非日常的な日常』4頁。
この巻は前巻に引き続き過去の描写に終始します。
流れを失うことなく28話まで辿り着いた物語は、はたして最終29話で、かなり無理目に甘い真理を演出し、締まりのないエンディングを迎えます。
本来語られるべきところじゃないところで語られた真理は、たとえ正しくとも輝きようがないのです。
それでも無理矢理人間ドラマだけを完結させた『テスタロト』に比べればまだ救いようはあるのですが、『エンドマーク』まで打たれてしまっていては完結したと見るしかなく、最終話を見なかったことにして★5の上点けたかったのですが、『ジルとヴィヴィの物語』が戻ってくる保証はできませんし、『神宿りのナギ』の方があまりにもスローペースなため、物語が真の完結を迎える日が来るとは私にはとても保証できませんし、たった1話のせいで泣く泣く大減点。
さて、そんなワケで今回もまたテスタロトに引き続き、伏線のほとんどを回収できないまま、幕を閉じてしまいましたが。敢えて言わせてもらうなら、「ネパール行ってる暇があんなら命がけで描けよ。ってかその気になれば同人でだって出来んじゃん」と、厳しいかもしれませんが、ひとこと言わずには修まらない私でした。
大事なところで軟弱になっちゃうのがちょっぴり困りものだったりもしますが、いつか必ずこの壮大な物語と、凄絶な世界のなかをひた走る、やるせなくもあったかい心の奏で愛ドラマに、奇才『三部けい』が完全なる終止符を添ってくれる日を信じて。